せっかく迎える「第二の人生」、イライラ・クヨクヨしていてはもったいない! 見えない将来に不安ばかり抱き、ひたすら悩みを膨らませているシニア世代のために、より楽にすがすがしく生きていくための心の持ち方を伝授します。
※この記事は『精神科医が断言する「老後の不安」の9割は無駄』(保坂隆/KADOKAWA)からの抜粋です。
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すぐに疲れる自分を許そう
ある情報サイトのアンケートによると、「歳をとったと感じる瞬間」は、「見た目が変わった」「物忘れが多い」「肉体的な衰えを感じる」だそうです。
歳を重ねれば、若い頃より心や体が早く音(ね)を上げるのは当然。ところが、「もっと頑張らないと!」と、必要以上に自分自身を鼓舞したり、逆に「もうダメだ」と落胆してしまう人もいます。
でも、心身の衰えは正常な老化現象なのですから、無理をしたり自己嫌悪を感じたりする必要はまったくないのです。
「歳なんだから疲れるのは当たり前のこと。これまで頑張ってきたから、あとは若い者に頼めばいい」
と、自分を許してあげましょう。
心身ともに疲れた状態のまま頑張ったり、落胆した状態では、作業は決してはかどりませんし、ミスも多くなります。その結果、かえって周囲に迷惑をかけたりしかねません。
あまり無理をせず、落胆もすることなく、衰えつつある自分の心と体に合わせて作業をして、疲れを感じたら素直に休んだほうがいいのです。
若い頃は、どんなに疲れていたり嫌なことがあっても、「なにくそっ!」と、気力を振り絞って布団から飛び出し、仕事や家事の役目に立ち向かわなければなりませんでした。
しかし、多くのシニアはそこまで頑張る必要はないのです。
そもそも、頑張れば頑張るほど、あせりやストレスは増える一方ですから、できるだけのんびり過ごして体力と気力を回復させましょう。すると、自然と気持ちも楽になってくるものです。
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