【お悩み相談1】
Q.父が突然倒れ、子どもは全員遠距離です。
どうしたらいいでしょうか?
A.まず、家族全員で情報を共有して、役割分担を話し合いましょう
役割分担を決めてみんなで協力し合うこと
親が突然倒れてしまったら、子どもは、まず何をすればいいのでしょうか?
最初から、介護をするのは長男の役目などと決めつけずに、子どもみんなで状況を把握し、役割分担を話し合って協力しながら今後の介護の仕方を決めることが大切。
中心となる介護者が決まったら、他の子どもはもう片方の親のケアや親族への連絡周知などを担います。
一人っ子なら、配偶者や子ども、いとこなどの親族に助けを求めるといいでしょう。
中心となる介護者は、主治医の説明を聞き、病状の把握と治療後に介護が必要になるかどうかを確認します。
介護が必要なら親が住む地区の地域包括支援センターへ連絡し介護準備を始めます。
片親が元気で、介護をメインでお願いすることができるなら、そのサポート係を子どもが担います。
入院に必要な消耗品や食材などの手配は、ネット通販の活用で対応すると便利です。
電話やメールをこまめにして、励ましたり、愚痴を聞くのも大事な仕事です。
もう1人必要なのが連絡係。
兄弟姉妹共通のグループLINEなどを活用し、親の最新の様子を報告したり、手続きに必要な情報や書類集めなども担当します。
小さなことでも共有することが全員の結束感を生みます。
また、介護生活に入ったときにサポートをしてくれそうな、親族(配偶者・いとこ・子ども)などへの連絡をあらかじめしておくことで、1人でも多くの人を巻き込む介護が実現できます。
●姉、兄弟3人の場合の役割分担例
兄:中心となる介護係
倒れた父の病状を確認。地域包括支援センターに行き、要介護認定の準備を整える
姉:母のお世話係
家に残った母にこまめに電話。入院に必要な消耗品や母の食材などをネット通販で手配するなど
弟:親族への連絡係
姉、兄弟の共通LINEを設定。自分たちの配偶者や年長の子どもなどを巻き込んだ親族への連絡係を担当する
【お悩み相談2】
Q.家で介護をすることになりました。
毎月の介護費はどのくらいかかりますか?
A.月額平均約7.5万円。1~5万円未満の人も3割超いる
なるべく親の年金で賄えるように
在宅介護の場合、介護サービス費用は、親の年金口座から引き落とされることが多いです。
下のグラフは同居している家族が支払ったその他の在宅介護の月額費用とその内訳。
上位におむつなどの消耗品や医療費、福祉用具のレンタル代などがあがっています。
同居の家族が支払った金額の平均月額は約7・5万円。
本来は、この費用も親の年金で賄えるように意識していくことが大切です。
とは言っても、生活費の負担方法は家庭ごとに異なります。
別々に家計管理ができているなら、介護費も同様に親に負担してもらってもOK。
同居していない子どもの場合、直接的な介護サポートができないなら、介護費を負担する方法もあります。
また、介護期間が長くなると、その分親の費用負担が増え、年金や貯蓄で賄うことが厳しくなる可能性もゼロではありません。
そのことはあらかじめ覚悟しておき、親の資金繰りが苦しくなったら、子どもが費用面でのサポートをすることも家族で話し合っておくようにしましょう。
【在宅介護で同居の家族が負担したお金は?】
【在宅介護で同居の家族が負担した費用の内容は?】
※上記2つのグラフ:全国の30代以上の男女 有効回答数1047人のうち「介護している(いた)方と同居」と回答した人197人
【次回】冷蔵庫にありえない量の豆腐。ある日突然始まる介護/離れて暮らす親に介護が必要になったときに読む本
【まとめ】「離れて暮らす親に介護が必要になったときに読む本」記事リスト
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