4月から始まる「新生活」が不安な人に。診療内科医が教える「他人の視線を恐れなくなる方法」

40~50代になって「老後の孤独」が頭をよぎるなら、「心の自立」が足りていないからかもしれません。そこで、「孤独との向き合い方が大切です」という心療内科医の反田克彦さんの著書『孤独を軽やかに生きるノート』(すばる舎)から、「無自覚の寂しさ」への対処法をご紹介します。

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誰もが潜在的に抱えている不安

周りから批判的な目で見られていると思うと、認知の歪みを生じやすくなります。

こういうことは、入学、転校、入社、異動など新しい環境に入っていくときには、多かれ少なかれ誰でも経験します。

趣味のサークルに入るとき、引っ越し先のご近所の人と会うとき、お子さんを連れての公園デビューのときなどももちろんそうです。

そして、そのまま誰かと仲よくなるきっかけがつかめずに、ずっと一人でいると、強い孤独を感じるようになります。

親しくない人に見られるときは、誰でも構えてしまうものです。

今、ストレスを感じている場合は「認知が歪んでいるのかもしれない」と思えば、気持ちが少しラクになるかもしれません。

でも、これだけでは根本的な解決にならないので、他者の視線を恐れなくなるようにちょっとした練習をしてみましょう。

見られる側ではなく、見る側になる

他者の視線を恐れなくなるもっとも簡単な方法は、視線の方向を変えることです。

自分が見られていると思うのではなく、自分のほうから他者を観察するのです。

他者からの視線を不安に思う人は、他者の視線で自分のことを見ています。

意識は自分に向いているので、自分はずっと「見られる側」にいます。

そうすると、実際には見られていなくても一方的に見られているように感じるのです。

そうではなく、自分が他者を「見る側」になりましょう。

「見る側」と「見られる側」なら、「見る側」のほうが立場が優位です。

檻のなかにいて人間に見られているパンダから、檻の外でパンダを見ている人間に立場を変えましょう。

人から一方的に観察されるのは恥ずかしいですが、自分が人を見る側になれば恥ずかしくありません。

自分に自信がないときは、常に他人から見られ、評価されているように感じています。

ですから、あなたも周りの人を観察して冷静に評価してみましょう。

相手が檻のなかにいると思えば、パンダがたとえライオンだとしても怖くないし、戦ったり逃げたりする必要もないですよね。

周りの人の特徴を言葉にしてみよう

人を観察するためには、その人に注目しなくてはなりません。

見られることにストレスを感じる人は、普段自分もあまり他人のことをジロジロ見たりはしないので、意識して興味を持つ必要があります。

まず、相手をよく見てその特徴をとらえましょう。

どんな表情をしているか。

どんな持ち物を使っているか。

話し方や身振りにクセがないか。

「右目の横にほくろがある」とか「変わった腕時計をしている」とか「考えごとをしているようだ」とか情報がインプットされます。

パッと見でわかることがなくなったら、次は推測してみましょう。

どんな性格か。

趣味は何なのだろう。

どこに住んでいるんだろう。

食べ物は何が好きかな......といった具合です。

街中で人間観察をしてもいいし、身近なところにいて自分に冷たくあたってくる人でもいいでしょう。

相手が誰でも、具体的に注目する場所を決めてしまえば、自然と視線が外向きに反転します。

そうすると、「相手にどう思われているんだろうか」、「変な奴だと思われているに違いない」などと悪い想像をすることが減るので、気持ちが軽くなります。

その分伸び伸びと振る舞えるようになるのです。

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104-H1-kodokuwokaroyakani.jpgノート式の認知行動療法!5章にわたって書き込み、読み進めていけば、「あなたの孤独」がわかります

 

反田克彦(そりた・かつひこ)
1957年生まれ。あさなぎクリニック・心療内科院長。順天堂大学医学部卒業。山梨大学、HANAZONOホスピタルを経て、あさなぎクリニックを開院。家庭裁判所の嘱託医や山梨県教育委員会産業医などを歴任し、講演活動も多い。精神科専門医、精神保健指定医、医療観察法判定医など多くの学会に所属。著書に『人見知りが治るノート』(すばる舎)がある。

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『孤独を軽やかに生きるノート』

(反田克彦/すばる舎)

家庭や職場に居場所がない、訪れる老いが心配…そんな孤独のもととなる拒絶や脱落、喪失といった不安を、「認知行動療法」で軽くしていきます。自分を理解する助けになるチェックリストや書き込み欄も充実。孤独と向き合い、楽しみ、備えるために、役立つ一冊です。

※この記事は『孤独を軽やかに生きるノート』(反田克彦/すばる舎)からの抜粋です。

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