<この体験記を書いた人>
ペンネーム:ミリー
性別:女
年齢:48
プロフィール:この歳になってかわいい雑貨にどハマり。ピンク系のスマホカバーを収集しては付け替えて楽しんでいます。
73歳になったばかりの母が、YouTubeにハマっています。
インターネットって何? 状態だったのにスマホデビューをした途端、連日連夜ずっーとYouTube鑑賞。
好きなのは主に健康に関する動画で、何時間も関連動画を見続けています。
鵜呑みにした情報を電話で報告してくるのですが、全て動画の受け売りで話をしてくるので、困ります。
「肉はダメだ! 体に悪い。あんたも絶対に食べちゃダメだからね」
先週そう言ってきたかと思えば、3日後には...。
「鶏肉はコラーゲンたっぷりで年寄り向けなんだ。だから毎日食べた方がいいんだよ」
などと言い出し、一貫性がまったくありません。
私が何か一言でも疑問に思うことを指摘すると、怒り出します。
「大学の先生が言うんだから間違いない」
「お医者さんがいいと言うんだから!」
「専門家の言うことは聞いておくもんだよ」
この言い方は序の口で、だんだん口調が荒くなります。
「信じない方がおかしい。せっかくいい情報を教えてやっているのになんてことを言うんだ」
母は昔から医者や専門家、研究者などの肩書きに弱く、私が何か言おうものなら「素人のくせに」「何も知らないくせに」と怒るのです。
しかも動画で誰かが何かを勧めると、すぐに大量購入して私にも宅急便で送ってきます。
玉ねぎがいいと聞けば玉ねぎをいっぺんに10キロ、生姜がいいと聞けば生姜をいっぺんに10キロ買い、私の家にも半分かそれ以上(おそらく両親では食べきれないため)送りつけてきます。
先日はサバを10キロ近く冷凍で送ってきたのですが、我が家の冷凍庫も満杯だったので入らず連日大量のサバ料理を作って食べる羽目になりました。
その中でも仰天だったのが、手作りヨーグルトを大量に送ってきたこと。
ヨーグルトは信頼できる牛乳と菌から手作りするのが一番いいと聞いた母。
それから連日ヨーグルトを手作りし、作ったヨーグルトをクール便で一気に10キロ送ってきたのです!
食べてみると舌触りが悪く美味しくない。
そんなヨーグルトを一気に食べられるはずもなありません...。
母になぜ手作りをしたのか聞きました。
「市販のヨーグルトは信用できない。添加物だらけだ」
また、誰かの意見に踊らされたようです。
「原材料を見てよ。添加物が入ってないヨーグルトだってあるよ?」
「利権があるから添加物をたとえ入れていても書けないんだ」
訳のわからないことを言い出し手に負えません。
ヨーグルトは結局家族にも不評で行き場がなく、最終的に大半がゴミ箱行きとなりました。
もらったもの、しかも手作りの食べ物を捨てるのは罪悪感が大きく、精神的に辛かったです。
勝手に食べ物を送ってこないように頼むと「分かった」と返事をするのですが、また数日経てば母から何かが届くのです。
「だって体にいいんだから。私とお父さんじゃ食べきれないし」
などと聞く耳を持たず、10キロ単位で買うのもやめるように言っても効果はなく、変わらず大量に送り付けてきます。
母は昔からテレビの健康番組も好きで見ていたのですが、こんなにひどくありませんでした。
YouTubeで配信をする人がみんなでたらめを言っているとは私も思いません。
ですが、再生回数を稼ぐためなのか大袈裟に言ったり「テレビではこんなこと言えませんが」とか「利権があるからここでしか話せませんが」って前置きする人も多いようです。
そのため母は極秘情報を得た気分になり、爆買いを繰り返しています。
昔から親にはあまり口答えをしてこなかったせいか喧嘩にも慣れておらず、この年になって言い争うのもストレスです。
歳のせいなのかとあきらめ半分、でも我が家に増え続ける食料にもやもやしてしまいます。
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