<この体験記を書いた人>
ペンネーム:さくらみちこ
性別:女
年齢:53
プロフィール:孫の成長にほっこり。でも一抹の寂しさもあります。
これは2019年の冬、私と上の孫(当時8歳)との間に起こった出来事です。
私と孫は普段からとても仲良し。
孫が幼い時からずっと、当たり前のように手をつないでいました。
お買い物の時も、お散歩の時も、公園に遊びに行く時にも...。
その日もいつも通りに手をつないで近所をお散歩していました。
しかし、この日はちょっと様子が違っていて、孫が突然私の手をパッと放したのです。
それはまるで振りほどくかのように。
その出来事に「ん? どうしたの?」とびっくりしながら前方に目を向けると、孫のお友達の姿が。
こちらに向かって、大きな声で孫の名を呼びながら手を振っていたのです。
孫もすかさず手をふりかえし、お友達の方に向かいます。
それを見て「あ~、きっとお友達に見られたくなかったのね」と納得の私。
なにせ孫はもう8歳です。
恥ずかしさが芽生えても全く不思議ではありません。
とは言いつつ、「もうそんな年齢になったのね...」と、少し寂しい気持ちもありました。
そんな、複雑な思いを隠しながら歩いていると、それを悟ったのカナ?
孫は再び私の手をぎゅっと握り、私を見上げました。
「私はばあばと手をつなぐのが好き。ただ、お友達に見られるのが恥ずかしいだけなんだ...」
バツの悪そうな顔で自分の気持ちをそう伝えてきました。
そんな風にフォローしてくる孫の姿を見ると「小さかった孫はステキな女の子に成長しているんだな」とほっこりさせられます。
だったら私も孫に気持ちを伝えなきゃと思い、つないでいる手にほんの少しだけ力を込めました。
「分かるよ、凄くよく分かる。ばあばにも、あなたのママにだってそういう時はあったんだ。きっとそれが成長なんだよ」
そう言うと孫は安心したような笑顔を浮かべてくれました。
「ばあばの手あったかい。私ばあばの手大好きだよ!」
そう言って手をぎゅっと握り返してくれたのです。
その言葉を聞きながら、「そういえば、孫の成長を感じることが増えたな」としみじみと思いました。
例えば姉弟の関係で感じる成長。
下の孫(当時5歳)が叱られていると、素早く駆けつけ、弟には「もう分かったよね」と、叱っている大人には「もう大丈夫みたいだよ」なんて、一生懸命になだめるのです。
そんな姿を見ると「お姉ちゃんになったな~」とほっこりします。
ある時はママとの関係。
仕事の都合で、約束していたお出かけがキャンセルになった時のこと。
幼い時には、こんな場面は泣いて周囲を困らせていた孫ですが、今では「じゃ、来週こそ行こうね。約束だよ」なんて大人びた振る舞いができるようになったのです。
そして私の夫には何と注意をすることもあるんです。
夫が珍しく不機嫌な様子でご飯を食べていると、「じいじ、ご飯は楽しむものですよ。ばあばが一生懸命に作ったご飯をそんな顔で食べたらダメです!」と、とても穏やかな笑顔で注意をするのです。
これには夫も苦笑いするしかありませんでした
こんな風に、生活のいろんな場面でその成長を見せてくれる孫に、いつもほっこりさせてもらっています。
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