こんにちは、料理ブログ「キッチン夫婦」を夫婦で運営している、夫のKです。
前回の記事:旅は心の財産。元気なうちに行きたいところへ行ってみませんか?/キッチン夫婦
半年前、父から母の糖尿病について相談されました。
相談を受けた後、病院の検査の際には毎回妻と同行し、血糖値改善メニューの作り置きおかずを毎週持って行きました。その成果があってか、一時期は検査で数値が改善し皆で喜んでいたのです。
しかしこの頃になると父が 「やはり、食べ慣れない作り置きはダメなんだ。お母さんは食べるなと言ってもなんでも多く食べてしまうし、どうしようもないんだ」と言いだしたのです。
数値が改善したことで安心感を持ってしまい、食べたいものを我慢したくないという意識になったのだと思います。
毎週私と妻が届けていた糖質オフの作り置きのおかずも口に合わないと言い出し、お菓子や果物が増えだし、魚中心の食事に変えようとして買った魚焼き電気グリルでは餅を焼いている始末。
糖尿病にかぎらず、高齢者の病気に対しては、もう歳だから仕方がない、この歳で我慢したところで・・・というような思いが、病気改善の妨げにもなるようです。
このままでは再度悪化してしまう・・・
そう思いつつも、もしかしたらこのもままでも数値が安定するのでは?と期待もあった私達。ところが、最近の検査では、ここ半年の中でだいぶ悪い数値が出ました。
妻と私は衝撃を受けました。
今までの努力はなんだったのか?
それに対して父はいうと危機感はあるものの真剣味が足りない。
でも、86歳の父に病気について様々な事を理解してもらうことも難しいし、言われたからとそう簡単にも実行できなくなっているのが高齢者です。父を責めることはできません。父は母を誰よりも心配してるし、大切にしています。
悪い数値の検査結果が出ると母が 「仕方がないよ、ダメならダメでそのまま死んでいくしかないさ」と冗談交じりに言いました。
私は 「お母さん、そのまま苦しいこともなく死ねれば良いさ。でもね合併症になって足を切断したり、失明したらどうする? 妻も弟たちもみんなそういうこと本当に心配しているんだよ。お母さんにそんな思いはさせたくないんだからそんなことを言わないでよ」
いつもより声を詰まらせて訴えました。
それに対して父母は沈黙。
足の切断、失明、と生々しく言ったことと、「そのまま死ねればいいさ」この言葉をどんな思いで私が話したか、少しは気が付いたと思います。
今更ながら病院の先生から 「高齢者の糖尿病の食事改善は第三者が管理しないと難しいんです」 このように言われた事が身に沁みます。
そんな時に、ある番組で"高野豆腐が糖尿病改善におすすめ"と紹介され、高野豆腐が品切れ状態になったというニュースを目にしました。もともと高野豆腐は良質なたんぱく質で、低糖質であることからダイエット食品では注目されており、また満腹感が出るため他の食材を食べる量も抑えられます。
「お母さんさ、毎日食べても飽きにくいように出汁を使って作ってくるから、薬だと思って 食べて」 これには母も了承してくれました。
高野豆腐は高温のお湯で戻すことによって柔らかいぷるぷる食感にかわり食べやすくなるのです。また出汁に漬けて旨みを加えます。これにポン酢、醤油、薬味などを好みで変えることで毎日飽きずに食べれるのではないかと提案。これを始めて1ヶ月、母は「薬だと思って食べてるよ」と言っています。
藁をもつかむ気持ちで母にすすめた高野豆腐。改善を信じてこれからも届ける事にしています。その結果が2ヶ月後の検査で出たらいいなと思っています。
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『高野豆腐の作り置き』
材料(6枚を1度に作ります)
・高野豆腐6枚
・しいたけ2枚
・春菊1束
・昆布3枚
・水12カップ
・みりん大さじ1と1/2
・塩小さじ3/4
・ポン酢適量
・生姜のすりおろし少々
作り方
①フライパンなど間口の大きい物を使用(広さがないと崩れてしまいます)
②フライパンに水、みりん、塩、昆布を入れて煮だたせ、小口切りしたしいたけを入れ蓋をして弱火で5分煮る
③春菊を加えさっと煮て取り出す(崩れやすいので気をつける)
④食べる場合は皿にのせ春菊、しいたけ、しょうがを添えてポン酢をかけてできあがり
⑤作り置きは冷ましてから、崩さないようにタッパなどに入れて冷蔵庫で保存、4~6日程度保存可
タッパに入れて持って行く時はこんな感じです。
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