「ある朝、27歳の息子がパニック発作を起こし、『救急車を呼んでほしい』というLINEが送られてきました。急いで息子のもとへ駆けつけようとする私に、夫から送られてきたメール。そこには、『俺も同じことがあった』という自身の過去のパニック発作の苦しみが綴られていたのです」

■夫は強い人だと思っていたが...
ある朝突然「救急車呼びたい」と27歳の息子からLINE連絡がありました。
立っているのがやっとで、心臓が苦しくて嗚咽が止まらないというのです。
私は夫に状況を説明し、行けない場所でもないので「ちょっと行ってくる」と慌てて出かけました。
すると移動する電車の中で、夫から届いた長いメール。
「僕も47歳の時、同じことがあった」と。
立っているのもやっとの状態であり、つたい歩きをしながらなんとか近くのファストフード店に入り、2時間ほどじっと耐えて家に戻ったことなどが訥々と書かれていました。
パニック障害による発作ということでした。
そうだ、確かにそんなことを言っていたこともあったかも...。
なんだか、冷たい妻のようですが、なんせ夫は私よりもはるかに強い人。
そんなに深刻だとは思っていませんでした。
時々夫は息子に「お前のために無理をして働いた」ということがありました。
あまりにも押しつけがましく、息子は「親なんだから当然」と反発。
私も思春期を迎えた息子を相手にして、そんなことを言う夫に大人げなさを感じていました。
でも、息子の状態を見ている今なら察することができます。
本当に辛かった時があったんだ...と。
夫は私に対して「なんで仕事を辞めたの!」と30年も前の結婚当初の話を蒸し返したり、「収入が減るから」と脅しをかけたりすることがありました。
それも自分が仕事を続けられるかどうか不安があったから言っていたのかもしれません。
私にしてみれば、長くできる仕事を探してバイトをしていたこともありましたが、家事や子育て、介護の協力も得られないのなら体がもたないと辞めました。
そういえば、運動をしなかった夫がマラソンを始めたりスポーツクラブに通ったり。
週末ごとに出かけるのはもちろん、有給休暇を取って一人で海外旅行に行ったこともありました。
私には自由気ままなお気楽生活に見えたけれども、実は精一杯何かを変えようとしていたのかもしれません。
自分のやりたいようにやっていると映っていた姿の裏には、深刻な何かがあったのかもしれません。
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