<この体験記を書いた人>
ペンネーム:ねこのきもちがわからない
性別:女
年齢:51
プロィール:実家・姉妹との関係に悩む51歳兼業主婦です。いつか昔みたいに仲の良い姉妹に......それは幻想なのでしょうか。
いつからでしょう、実家や姉妹との関係が微妙になったのは。
もともとはそれなりに良い関係だった私と実家、そして姉妹。しかし、結婚して数十年の間に変化してしまいました。
ただ、私たち既婚の女性にとって、そんなの多かれ少なかれあること。珍しくもないことだと割り切ってしまえば気が楽になるかもしれません。しかし、年齢を重ねるにつれ、現状に対する寂しさと不安が強くなっています。
実家・姉妹との関係は険悪ではありません。どう表現するかとても難しいのですが、あえて言葉にするなら「疎遠」でしょうか。
お互いの関係を車間距離に例えるなら、一緒に走っていていつも相手の後尾が見えていたのが昔の私たちの関係。延々と走っても全然見えなくて、時々ちらっと見えるか見えないか。そこまで距離が開いてしまった感じが今の関係です。
そこまで変化してしまった一番の理由は、私の嫁ぎ先の文化・考え方と、実家のそれとが全然違うから。
実家と嫁ぎ先は、大きなことから小さなことまで本当に全然違うのです。それはもう、異文化交流と思えるレベルです。
実家はよくも悪くも家族主義。何をするにも個人の都合よりも家族優先、家長である父親が絶対です。これを進めているのは父で、それを家族に押し付けている感じです。家族は反発しつつも仕方なく受け入れてしまっているので、結局のところは家族主義。多分結婚前の私もそうでした。
対して嫁ぎ先は完全な個人主義。家族のことはとても大切にしていますが、個人の自由・考え・将来への思いなどのほうが尊重されます。
なので、実家から見れば嫁ぎ先は「冷たい」と感じている様子。特に父の言葉からはそのことを感じとることができます。また、そんな中で長い間過ごしてきた私も、知らず知らずの間に個人主義にシフトしたよう。なんでもかんでも父親・家族優先の実家の考え方や、あいかわらずそれに従っている姉妹が本当に理解できなくなってしまったのです。
そんな双方が交わるはずもなく、微妙にかみ合わない関係になってしまいました。これはどちらが悪いとかいうことではなく、単なる「違い」。そこからちょっとずつ溝のようなものが生まれ、徐々にそれが深く大きくなってしまったという感じです。
ここまでになると、お互いにやりにくさを感じ、一緒に過ごす時間がストレスに変わってしまいます。それを避けるように顔を合わせる回数が激減。両親とは年数回会いますが、仲良しだった姉妹は1年に1回会うか合わないかの関係になってしまいました。
今は、姉妹たちの現状は親を通じて聞く程度。それぞれ幸せに生活していますので、それで良いとも思うのです。
その反面、せっかくの姉妹が顔も合わせないのはさみしいと感じますし、親も高齢になっていますので、万が一のときのために今のうちに姉妹の関係を何とか改善できればと思ったりもしています。
結婚する前、「結婚したら嫁ぎ先の考えに合わせればいい。実家の考えを引きずってたらダメになるよ」と、教えてくれたのは私の母。私が嫁ぎ先で大切にされるようにとの考えからきた母の愛情こもった言葉。
その教えを忠実に守った結果、夫とはお互いを尊重しながらとても仲良し。いまだ一緒に楽しい時間を過ごしています。
そのうえ実家や姉妹とも仲良くなんて贅沢な悩みなのかもしれませんが、いつか昔のようにと願わずにはいられないのです。
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