コロナ禍で苦しんだ大学生の華麗な逆転劇! 不遇な大学生活を乗り越えた甥に拍手を送りたい

<この体験記を書いた人>

ペンネーム:gaspal
性別:女性
年齢:42
プロフィール:私(42歳)、夫(53歳)、小学5年生息子の3人暮らし。共働き家庭です。

コロナ禍で苦しんだ大学生の華麗な逆転劇! 不遇な大学生活を乗り越えた甥に拍手を送りたい 4.jpg

甥(大学4年生・22歳)は実家から離れた場所で一人暮らしをしています。

2019年に大学受験に失敗したものの、「どうしても学びたい分野がある」と一年浪人してその大学に合格。

2020年の春、実家を出て初めての一人暮らしを始めました。

しかしそのときには、甥の住む地域で体の異変を訴える人が次々と発生していました。

当初は何事かと甥も思ったようですが、これが新型コロナだったのです。

甥の自宅周辺はクラスターがいくつも発生し、大学の入学式も中止。

授業もオンラインの体制がまだ整っていなかった頃です。

しかも、甥が入学した学科は理系で実験が多かったので、オンライン化は到底できません。

また、なかなか大学に行けない状況のため、甥は友人もできず、一人暮らしもあいまって不安な気持ちを私に吐露していました。

甥が2年生になると第◯波、3年生になると第◯波と次々とコロナの波。

単位取得でさえ「接触する、密になる」という理由から実験ができず、甥の学科の学生は苦労したそうです。

3年生のはじめにはエントリーシートなどコロナ禍でも可能な就職活動を始めたものの、オンライン面接など苦労しており、一時期は就活がうまくいかず精神的にも不安定でした。

私はメールや電話で話を聞いてあげることしかできませんでしたが、内定はなかなか難しいだろう、と正直思っていました。

「〇〇ちゃん(私)。就職につながる『研究員』ていうのに決まったよ!」

甥からそんなメールが届いたのは2022年の7月でした。

私は最初は「就職につながる? 内定とは違う?」と状況が分かりませんでした。

甥から詳しく聞くと、経緯が分かって喜びました。

甥はインターンシップに参加した会社に惹かれ、その会社に応募したものの最終面接で落ちてしまったそうです。

でも、その会社をあきらめきれなかった甥は、研究のレポートとその研究が会社にどう生かせるかをまとめて提出。

それを先方の会社が受け取り、甥の熱意とレポート内容に感心して、再度面接の機会を作ってくれたそうです。

そして「研究員」という形で、4年生は大学に在籍しながら「研修」をメインに行い、無事に卒業したらそのまま入社という形になったとのこと。

「事実上の内定」が決まったドラマのような展開でした。

私は「そんなことってあるんだ!」と驚きとともに感動しました。

「あなたの粘り強さ、芯の強さをレポートと再度の面接で見出せましたよ」

面接官にそう言われたと嬉しそうに教えてくれました。

「研究員」という形態なので、大学に在籍したまま研修をするのは大変だと思います。

でも、甘えん坊だと思っていたのに、すっかりたくましくなった甥の活躍を応援しています。

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