<この体験記を書いた人>
ペンネーム:yobo
性別:女性
年齢:47
プロフィール:体力の限界と戦う2児の母です。
2020年夏、私は100円ショップで買い物をしていました。
当時は世の中は自粛モード。
広範囲の移動ができない状態であったため、ショッピングモールや100円ショップは普段よりも混雑する傾向にありました。
そんな中、人通りの多くない場所にあったその100円ショップはいつも空いていて、私にとっては安心して買い物ができるお店でした。
ところが、70歳くらいの小太りのおばあさんが入店してから様子が変わりました。
おばあさんがいる方向から「シュッ、シュッ」と物音がするのです。
そして、通路でおばあさんとすれ違う瞬間に「シュッ」という音とともに、私の腕に謎の液体がかかりました。
その後、おばあさんの様子を見ていると、スプレー式の容器を手に持ち、謎の液体を空中に振りまきながら通行していくのです。
おそらく、おばあさんは自分の歩こうとする場所をあらかじめ消毒してから進みたかったのでしょう。
感染予防が叫ばれる時期でしたし、空気まで消毒したくなったおばあさんの気持ちも理解できなくはありません。
しかし、当時はまだアルコールなどの除菌スプレーはとても品薄。
あまりに手に入りにくいため、お店や病院に入る際の手指消毒でさえも、アルコールではないもので代用されていたところもあるくらいでした。
では、あんなに豪快に噴射する消毒液の中身とは...?
スプレーの中身が一体何なのかも分からず、私はますます不気味に感じてしまいました。
先程の液体は、腕にかかってしまって大丈夫なものだったんだろうか? 不安を感じながら、私はひとまず店内の別の通路へ避難をしました。
私の避難した先の通路で、50歳くらいの女性店員さんが品出しをしていました。
私は女性店員さんに声をかけます。
「あの、向こうの通路にスプレーをしながら歩いているおばあさんがいたんですけど...」
すると、女性店員さんは「教えてくれてありがとうございます!」と言い、すぐにおばあさんのところに向かいました。
女性店員さんはおばあさんの行為を確認すると、「その液体は何ですか? 商品や人に向けてスプレーしないでくださいね」と注意してくれました。
行く手の消毒ができなくなったおばあさんは、まもなくお店から出ていきました。
謎の液体にひるむことなく、勇敢にもおばあさんを注意してくれた女性店員さんのおかげで、その後も気持ちよく買い物をすることができました。
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