<この体験記を書いた人>
ペンネーム:ひろえもん
性別:女性
年齢:58
プロフィール:3匹のネコと夫と海辺の街でほのぼの暮らす関西のおばちゃんです。
欧州のある国の出身である夫(54歳)は、食べ終わった後のアイスやポテトチップスの袋をテーブルにポイと投げ捨てたままにして、どこかに行ってしまいます。
使用済みの綿棒やティッシュがテーブルに転がっていた日には、正直、テンションが下がります。
私がこの習慣に気づいたのは、かれこれ25年ほど前。
最初はその都度ゴミ箱に捨ててあげていたのですが、注意しても全く改善される様子もなかったので、そのうち放置するようになりました。
すると、夫は1日に1回、大掃除を始め、テーブルをピカピカにするのです。
ただ、決まって私が仕事や勉強をしている最中に「はーい! どいてどいて〜!」と掃除を始めるので少しイラッとします。
初めて夫の実家に招待されて食事をした日、夫のゴミ捨ての習慣が彼の家族全員の習慣だったことが分かりました。
細長いテーブルに並んだ家族8人。
皆さん、口を拭いた紙ナプキンは机にぶつけるようにして投げ捨て、ハード系のパンからこぼれ落ちるクズは、あちこちに散らかったまま。
義父はパンの白い部分が嫌いらしく、くり抜いては圧縮し、丸めてテーブルの真ん中に投げ捨てていたのです。
テーブルの上は「ヘンゼルとグレーテルかな?」と思うほどパンの玉が散らばっていました。
ただし、食事が終わると家族全員が一斉に立ち上がり、協力しながらテキパキと大掃除を始め、最終的にはテーブルをピカピカに磨いていたのです。
その後「やれやれ」といってコーヒーをすする皆さんの顔を眺めながら、「いやいや、最初からテーブルを汚さんように食べたらええだけちゃうの!?」と思いました。
文化の違いといえば、それまでなのですが、今一つ腑に落ちません。
しかし上には上がいるもので、2005年頃から約13年間、多様な文化圏の人が住む公営住宅にいたときのことです。
ゴミ捨てに対する私の価値観をさらに揺るがす出来事に遭遇しました。
その人種のるつぼと呼ばれる欧州の街では、夫だけでなく、ほとんどの人が鼻をかんだ後のティッシュを何気なく地面に捨てています。
そして、口を揃えて「道がキレイ過ぎたら掃除人が失業するでしょ?」と言います。
地下鉄の車両に散らばるミカンの皮を初めて見たときは「猿がおったん!?」と叫んでしまいました。
翌朝には掃除人さんの努力によって、すべてキレイに片付けられているので「結果的には同じと言えば同じ?」と言えなくもないのですが...。
そのせいで私のゴミ捨てや掃除に関する価値観も多少は歪められ、夫の習慣に対するいら立ちなど消えてしまいました。
それでもたまにモヤっとします。
払拭できない疑問が心の奥でくすぶり続けているようです。
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