アメブロで「~こんな事を言っちゃあなんですが!~」を運営しているかづと申します。現在は夫婦二人と2ニャンとで暮らしています。私の嫁時代の体験を思い出しながら書いています。
【前回】「将来はおバカタレントになる」そんな姪の成績の悪さを弟夫婦に相談されて.../かづ
【最初から読む】アッシー・メッシー・貢君だった彼が突然父に結婚の挨拶! 夫との馴れ初め/かづ
下弟嫁のM子ちゃんから、姪が学校で同級生とトラブったと相談され、次の姪とのお出掛け時に話を聞く事になった。
正直言って乗り気ではなかった。
私が話を聞いたとして、それでどうしろと?どうして欲しいと?
姪とのお出掛け当日、車に乗るなり単刀直入に姪に学校で何かあったのか切り出した。
こんな事は遠回しに話をしても仕方がなく、特に姪のように遠回しにオブラートに包んで話したところでピンと来ないタイプにとっては、「おばちゃん一体何の話?」と、頭の中に「?マーク」がいっぱいになる。
「お母さんから聞いたけど、学校で友達と揉めてんのやて?」
姪は「あぁ、その事か」とウンウンとうなづいた。
「あんな、おばちゃん!」
姪は手振り身振りで詳細を説明してくれて、それに対して私の意見を言う形で話を進めた。
要は、姪とAちゃんとBちゃん(その他数人)がいて、Bちゃんが嫌な事をしてくるのでみんなで無視した。
そしたらBちゃんが「いじめられた」と言って親に言い、姪とAちゃんが首謀者として先生に呼び出されて怒られた。
姪いわく
「そんなん嫌な事言うから無視されるんやん! 私ら悪くないのに! 自分がそんな事しといていじめられたって親に言いつけて、その親も学校に言いに行って! 私らの方が迷惑やわ! なんで私らが怒られなあかんの!」
もう腕組みをしながらオーバーリアクションでお怒りの姪。
なるほどねぇ...。
「でもな、その嫌な事を言うBちゃんがそもそも悪いっていうのはわかる」
「そやろ、おばちゃん!」
「けどや、今回あんたらが怒られてるポイントはどこやと思う?」
「私らが無視したのが悪いって先生が言うとった!」
「そや、それが『いじめた』になってんのやろ?」
「そやけどBちゃんがホンマむかつくねんで! あんな事やこんな事するし! 言うし!」
姪は、Bちゃんが今までしてきたむかついた事をマシンガンのように吐き出す。
「そんな事やられたら無視するやん! トーゼンやん!」
姪の鼻息が荒い。
「せやけどな、今回先生に注意されたのはBちゃんを『いじめた』って事やろ? と言う事は、学校としてはあんたらがBちゃんを無視した行為は『いじめ』やって判断したって事や。それはわかるな?」
姪はうなづきはするが納得いかない顔。
「だから今回は『いじめ』をしたあんたらが怒られとる」
「でもな! おばちゃん!!」
「ちょっと待って! まだ聞いといて。あんたらからしたらBちゃんがあんな事やこんな事をしてきたから無視した。自分らは悪くない。って思ってるんやろうけど、要するに何がポイントかと言うと、【たとえBちゃんがどんな事をしたとしても、集団で無視するようないじめをしてはいけません】って事やねん。そやからあんたらが今回怒られてんねんやん」
「そんなら私らBちゃんにやられ損やん!」
「だからー、今回の話は『Bちゃんがあんたらにした事』と『あんたらがBちゃんを無視した事』は別問題なの! それを一緒にするから話がややこしなるねん」
「『あっちがやって来たからこっちがやったったんや!』を、学校が許すはずがないやろ?
そんなん許してたら、目には目を歯には歯をで、『やられたらやり返したれ!』を学校が推奨しとる事になる。今回あんたらがマズかった事は、Bちゃんに嫌な事を言われたりやられた時に先生に相談に行かんかった事や」
「そんなん言いつけになるやん!」
「でもそれで結果的に向こうが先生に言いつけて、こんな事になってんのやろ?」
「そんなん卑怯やわ!」
「この際、卑怯か卑怯じゃないかは別として、結果的に『Bちゃんむかつくからみんなで無視しよう』って話から、こないなってんのやろ?」
「うん...」
「まずはBちゃん本人に『やめてくれ』って言う」
「それでも、やめへんかってん!」
「わかってるって! まずは本人に『やめてくれ』と言う。それでもやめへんかったのを、あんたらは『無視する』って方法を取った。そこが間違い」
「そういう時は先生に『Bちゃんに何度言うてもやめてくれません』って、Aちゃんや他の子数人で一緒に言いに行っとくんやがな。そこで先生がBちゃん本人に指導したら良しとして、それでも先生がほったらかしにしてたり、何度言うてもBちゃんが直らんかったら、その時は親に相談して親から先生に言うてもらう。今回Bちゃんはその方法を取った訳や」
「最初に自分の方から無視されるような事をした癖に、さも自分一人が被害者ですとばかりに親に泣きついて、学校も親から訴えが来てるもんやからほっとかれへん。で、主犯であるあんたとAちゃんを呼び出したら、『無視したのが何が悪いん! 私悪くないもん!』と開き直っとる」
「そりゃあ先生からしたら、って言うか、先生の立場からして、Bちゃんちにどんな話になったのか報告せなあかんからなぁ。『無視されるような事をしたBちゃんが悪いんですわ』とは言えんわよ。とりあえずはあんたらが集団で無視していじめをやったって事実は事実やろ?」
「うん...」
「じゃあ、それはそれで謝らなあかん」
納得いかない顔つきの姪。
「そ・こ・で・や! まずはあんたらが集団で無視した事については謝る! きっちり謝る! それから次のターン。『ではBちゃんが今までやって来た数々の事に対して、学校はどう対応していただけますの?』って話に移動する。それこそ向こうは親が出て来てるんやったら、『娘は悪くありません!』って話が前提で来てるんやろうから、恐らくBちゃんは自分は何にもやってへんのにって親に言うてるはずや」
「こっちはこっちでやった事を謝罪するのに対して、向こうにもやった事に対して謝罪してもらって、『今後お互いにこのような事が二度とないように』って話にするのが今回の着地点やと思うで」
「まぁ、おばちゃんやったら『そもそも話の発端はBちゃんから始まった事をお忘れなく。まぁ、子どもは自分のやった事は親には言わないものなんで、お気持ちわかりますけどねぇ~』とは付け加えるけどな」
「それがええわ! うんうんうんうん!」
姪にご納得いっていただけたようで。
「そやけどあくまでもあんたらはあんたらで、自分らのやった事には反省しなさい! 『向こうが先にやって来たんやから、こっちもやり返したる! おあいこや!』っていうのはこれからの世の中通れへん!」
「これがまだ幼稚園や保育園やって言うんなら、本人まだわかってへんからねぇ~で話が終わるけど、もう小学校も3年や4年や5年やになって来たら、『もうそろそろそれくらいわかろうな!』って話になってくるからな。それにあんた自身の評価にもなってくる」
「評価??」
「『姪ちゃんはどんな子ですか? こんな子です!』っていうのが評価! 『嫌な事をされたら集団で無視していじめをする子です』っていうのも評価の一つ!」
「ええええええ!」
「あんたもこれから大きくなっていくんやから、考えて物せなあかんわよ。それに、あんたはみんなで無視したから、例えば10人で100悪い事したら罪は10分の1の10ずつやと思っとるやろ? そやないで、1人1人が同じだけの、1人1人に100の罪の重さはあるんやからな。それだけは覚えとき!」
「ひぇええええええ!」
「駐車禁止のところに10台で止めたからって、罰則金が10分の1にはならんやろ? 1台1台違反した罰則金を払うやろ? それと一緒」
「おおおおおお!」
お金に換えて話すと実感は深まった様子。
姪は翌日の月曜日に、今回の件で再度先生と話すらしく、自分らのやった事に対してちゃんと謝ると約束してくれた。
さて問題は、これをM子ちゃんに報告して納得いってもらえるかどうかだ...。
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