【働きたくても】肝心のところで支援が受けられず...60歳障がい者の就労事情

<この体験記を書いた人>

ペンネーム:トムワリ
性別:男性
年齢:60
プロフィール:今年還暦を迎えた障がい者の男です。

【働きたくても】肝心のところで支援が受けられず...60歳障がい者の就労事情 48.jpg

現在、還暦を迎えた障がい者です。

2009年に脳梗塞、2015年に脳内出血を患いました。

リハビリテーションも頑張りましたが、右半身麻痺と構音障害(吞み込みが上手くいかない、発声ができないので、会話もできず、筆談になる)、それと歩行困難の状態になりました。

家の中では壁伝いに歩き、外では杖歩行をしています。

普通の人が5分で行けるところでも、私の場合は30分かかります。

車イスも考えましたが、歩けるうちは足の筋肉を衰えさせないように歩いたほうがいい、と病院の先生に言われて歩いています。

家族は妻(53歳)と息子が2人いて、上の子は社会人で家を出ており、妻はフルタイム勤務で週6日正社員として働いてくれています。

こういう状態ですので、できることは自分でするようにしていますが、なかなか難しいこともあるのでヘルパーさんにも頼っています。

例えば、病院や市役所、保健所への付き添いなどです。

こういうところは非常に助かっているのですが、私が一番助けてほしいことがうまくいかずに困っています。

それは就労についてです。

息子の手を借りながらですが、自宅でパソコンで就労しようと思った私は、IT就労支援センターに行くことにしました。

しかし、ヘルパーの方から就職に関する送迎はできないと言われました。

これは行政の意向だそうで驚きました。

「一億総活躍の世界を目指してるんじゃないんですか? 就職させてくれないんですか?」とは思いましたが、結局、家族、ケアマネジャーと相談して、何とかケアマネジャーが送迎してくれることになりましたが、不思議がっていました。

別件でエクセルの資格試験を受けに行くために送迎をお願いしましたが、これもアウト。

こちらは何とか暇なときに息子に有給をとってもらい、お願いしました。

なぜ、肝心の就職に関するヘルパーさんの支援はないのか...。

実際、IT就労支援センターに連れて行ってもらえたおかげで、仕事に対する幅が広がりました。

IT就労支援センターでは、簡単な面接とパソコン実技試験を受けました。

もう少し勉強しておけばよかったと思いましたが、何とか合格。

これで仕事をもらえるのかと思いきや、仕事を斡旋している所を紹介されました。

え~、またそこに行かないといけないの?

ただ、これ以上ケアマネジャーさんに迷惑をかけられないので、あきらめました。

その後1カ月ほどして、ケアマネジャーさんがB型就労支援作業所で在宅でできる仕事を探してきてくれました。

今は毎日月曜日から金曜日の午前9時から午後2時まで、自宅でパソコンのデータ入力の仕事をしています。

これに付随して他のクラウドソーシングで探そうかと思っています。

少しでも稼いで家族の役に立ちたい、そんな思いでこれからも頑張ります。

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