<この体験記を書いた人>
ペンネーム:晴れのち曇り
性別:女性
年齢:65
プロフィール:78歳の夫と2人暮らしの会社員です。
30年ほど前、兼業も含めた農家と会社勤めの家が混在する、田舎と町を合わせたような現在の土地に引っ越しました。
それ以来、2022年の現在までずっと続いていて困っていることがあります。
家の周囲にある畑や田んぼで野焼きをしたり、家の庭でゴミを燃やしたり、バーベキューをしたりして出た煙に悩まされているのです。
さすがに毎日ではないのですが、夜、洗濯物を取り込もうとすると燻製のような匂いがしてがっかりします。
休日だったら煙の臭いに気が付いて慌てて洗濯物を取り込むことはできるのですが、平日はそうもいきません。
陽が落ちてからの帰宅後、ベランダの洗濯物を取り込もうとして、「あーあ、今日もどこかで焚火があったのね」と独り言をつぶやく羽目になるのです。
虫や花粉を払うために一応洗濯物を振り回すのですが、そんなことでは染み付いた臭いは消えるはずもなく、気休めに消臭剤をしっかり吹きかけています。
煙害は洗濯物だけではありません。
24時間換気扇が回っている浴室や、トイレの窓や換気扇から煙が侵入してきて、1階の廊下や階段あたりに煙が充満します。
3年ほど前に改築して内壁を張り替え、外壁も塗装し直したのですが、すぐに変色しそうで気が気ではありません。
部屋の中は明るい雰囲気にしたいので、最初に家を建てた時から白色の内装で、改築後も白です。
ただ、煙のなせる業か、はたまた経年劣化か定かではありませんが、張替えのときに見たらかなり黄ばんでいました。
とりあえず変色しにくい光触媒にしてもらっていますが、効果のほどはまだ分かりません。
煙の主は1軒だけではなく、周囲にたくさんの農家や兼業農家があるので、誰に苦情を言うこともできず悶々としています。
新興住宅地に住む人もたくさんいますが、みんな口を閉ざして普通に地元の人と交流しています。
新しい家が乱立して入居者が増えて困っているのは我々だけではなく、農家の人たちも同じなのかもしれません。
しかし、宅建業者に土地を売って新しい家が建てば、外部の人間が流入してくるのは当たり前です。
地元の人も少しは考慮してほしいと思うのは、厚かましい考えなのでしょうか。
以前、隣町に住む兼業農家の知人がこんな話をしていました。
「この前は大騒動だったんよ。お父さんが出勤前にトラクターで田んぼを耕していたら警察が来たんよ」
詳細を尋ねると、隣町でももともと田畑だった土地に新築が増えて、新しい人たちが急速に増えたそうです。
その中の一軒の家の主が、「早朝や夕飯時に農機具の音がうるさい! 何とかしてくれ」と通報したのです。
警察の方も申し訳なさそうに「少し静かにしてあげてください」と注意しただけで帰っていったということでした。
高齢化が進み、広大な農地は維持も大変で税金も安くないとなれば、売り払いたくなる地主の思いも理解できます。
そういう土地柄の場所で家を購入した私たちにも非がある...とはいかないまでも、以前から住んでいる方々の習慣というか、生活スタイルを尊重する必要があるのかもしれません。
私が就職したのも嫁いだのも町で、現在の町と田舎が混在する地へ居を構えましたが、生まれ育ったのは「ど」が付くほどの田舎です。
そこだと野焼きをしても煙が家に侵入することなどなかった気がするのですが...でも、思い出補正なのかもしれません。
住環境に限ったことではありませんが、どっちつかず中途半端という状況は、よくよく見極めないと思わぬ落とし穴に落ちるものだとつくづく感じるこの頃です。
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