<この体験記を書いた人>
ペンネーム:夏子
性別:女
年齢:45
プロフィール:今年で結婚15年目。郊外の住宅街に住む主婦です。毎日のんびり近所の公園を散歩して癒されています。
「中古の戸建て住宅を買おうと思う」
2007年の春、私が当時勤務していた会社の上司(50歳前後位)に相談しました。
その上司は、地元で有名な不動産屋で新築一戸建てを購入したばかりでした。
物件を担当してくれた営業さんが、新人だけれど誠実な人柄だったらしく、上司が紹介してくれました。
会ってみると確かに人柄は良さそうです。
数件提案してもらった物件はどれも「金額の割にここがいい」と思えるポイントがあり、丁寧に探してくれた印象でした。
結局、その中の一軒の家を購入すると決めました。
良い物件で気に入っていましたが、外壁の色が個性的過ぎるという点が気になりました。
購入した不動産屋は外壁塗装も手掛けているので、見積もりをとったら約120万円とのこと。
別の会社の施工例と比べても妥当と思える金額でしたが、検討した結果、まだ痛んでないので外壁の塗り直しはやめました。
すると数日後、営業担当さんから電話がかかってきました。
「見積もりの件でご意向に沿えず申し訳ございません。ただ、当社としても10万という金額では無理なので...」
「え、ちょっと待ってください。なんのことですか?」
「お母様から、お叱りの電話を頂戴しまして。本当に申し訳ありません」
全く事情が分かりません。
そもそも、どうして母(当時55歳)の名前が出てくるのか謎でした。
事情を聞くと、どうも私の母が不動産屋にクレームを入れたらしいのです。
「こんな金額、ぼったくりよ! 10万くらいが相場でしょ」
そんなことを言われたそうです。
「お母様を怒らせてしまい本当に申し訳ない」
「せっかくご紹介いただいたのに」
営業さんは何度も電話口で謝ってきました。
私は金額に納得していたし、見積もりを取る手間をかけさせたのに外壁塗装はしないと決めた後だったので、かえって申し訳ない気持ちになってしまいました。
母に確認すると、クレームを入れたのは事実でした。
母の行動がまったく理解できません。
なぜ? と理由を聞くと、まず「この家を買うことにした」と私が置いてきたチラシを見て電話したとのこと。
ただ、チラシに記載されている電話番号は別支店のものでした。
「たらい回しにされ不快だった」
母はそう言いますが、別支店のお客の見積もりについて言われても対応できなかったので「たらい回し」になったのでしょう。
さらに「前、田舎の家を塗ったときに10万だったからぼったくりだ」なんてことも言うのです。
田舎の家の塗装は「お友だち料金」です。
依頼先は母の友人のリフォーム会社で、足場を組まなくても届く場所だけ塗ってもらった金額が10万円でした。
その金額を「相場」と言うので呆れました。
後日、購入の契約のため不動産会社を夫婦で訪れました。
営業担当は宅建をまだ取っていなかった、売主が地元では有名な人だった、別支店の取り扱い物件だった、などの事情で別支店の店長も来ていました。
その店長はお客である私たちの前で、営業担当が宅建を未取得なことをイビリ倒し、さらに売主が書類の一部を忘れたことについて「営業の確認不足だ」としつこく罵倒していました。
そもそもの発端は、母の勘違いクレームだと思います。
社内で悪いイメージがついてしまい、相当ネチネチ言われたのだろうと、営業担当さんが気の毒になりました。
母のクレームがなければ、私たちももっと気持ちよく購入できたはず...。
頼んでないのに無断でクレームを入れるなんて、今でも思い出すたび母に対してモヤモヤしてしまいます。
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