<この体験記を書いた人>
ペンネーム:まるおじ
性別:男
年齢:53
プロフィール:専業主婦の妻と高校生、小学生の子ども2人の4人家族の父です。年明けから子どもの中学・大学のダブル受験で大忙しでした。
40代後半の妻の話です。
妻は昔から占いが好きでした。
若い頃は雑誌の星占いを読んだり、神社でおみくじを引いたり、テレビの運勢鑑定番組を観て楽しんでいた程度でした。
それが10年ほど前からだんだんとエスカレートして、毎週のように姓名判断や四柱推命、タロット占いなど、いろんな占い師に運勢鑑定をしてもらうようになったのです。
お金がかかる以外には私にはそれほど影響がなかったので、何か一つくらい好きなものがあってもいいだろう、くらいに思っていました。
しかし、3年ほど前に姓名判断が趣味の同年代の女性と知り合いになってから、状況が大きく変わり始めます。
最初はその女性から鑑定方法を教えてもらい、有名人や友人の運勢を調べたり、一緒に高名な鑑定師のところに行って占ってもらったり、2人で楽しんでいた程度でした。
しかし、その知人が調べれば調べるほど成功者は画数が良いから、私たちも改名して幸運を引き寄せるべきだ、と妻に言い始めたのです。
そして、妻も彼女にそそのかされ、だんだんとその気になっていきました。
最初は冗談だと思って相手にしていなかったのですが、ついに2年前の春にその知人が裁判所に改名手続きの申し立てを始めると、妻も真剣に改名を検討するようになってしまいました。
何とか思い止まるように何度も説得したのですが、全く聞き入れようとしません。
このまま改名してしまったら、結婚前から呼び慣れた妻の名前を呼ぶことができなくなるかもしれないと思うと、私はショックと不安の気持ちでいっぱいになりました。
そして、ついにその知人から昨年の夏に改名が認められたとの知らせが入りました。
いよいよ妻も申し立てをしてしまうのか...と私の不安もピークになったのですが、なぜか妻のテンションが下がり始めました。
実際に手続きしようとしてその知人に改名に必要な手続きを聞いたところ、想像をはるかに超えて面倒で、とてもできそうにないと思ったそうです。
改名の申し立てをするには、姓名判断を良くしたい以外の正当な理由を示すことが必要で、さらに家庭裁判所から呼び出しを受けて審問されるなど大変な手続きだったそうです。
さらには、改名が認められても銀行口座など多くの変更手続きが立て続けに発生し、忙しさで知人女性は体調を崩して入院してしまったとか。
苦労して改名した彼女の運気が上がらない様子を見て、ようやく妻も改名することを断念。
今では姓名判断の話をすることもほとんどなくなり、ほっとしています。
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