「幽霊が出た」と並ぶレベルの海外ホテルのクレーム。それは隣の部屋の男性による悪気のない行動

<この体験記を書いた人>

ペンネーム:ひろえもん
性別:女性
年齢:57歳
プロフィール:小さな海辺の街で猫3匹と夫とのほほんと暮らしています。

7.jpg

もう30年ぐらい前になりますが、当時27歳だった私は南の島の現地オペレーターでツアーデスクをしていました。

主な仕事は次の通りです。

お客様が到着するまでにオーバーブッキングがないか、ホテルの部屋の準備ができているかを確認し、鍵を用意します。

そして、到着されたらホテル内のレストランやプールなどを案内し、オプショナルツアーを販売するというものです。

チェックイン後のあらゆるトラブルやクレームにも対応するのですが、その島では他の場所にはない独特のクレームがありました。

それは幽霊です。

その島は太平洋戦争の激戦地で、ホテルの裏で白骨化したご遺体が発見されたこともあります。

今でも慰霊団の方々が多く訪れ、御供養をされています。

そのせいかどうかは分かりませんが、「幽霊が出た!」というクレームが結構あったのです。

「夜、目が覚めたら天井の欄干に女の子が腰かけていて、こっちを見ていたんです!」

「首がない軍服を着た男と、首のない腰蓑をつけた子どもがベランダの窓を叩くんです!」

などなど、パターンはさまざまです。

しかし、ホテル側としてはできるだけ部屋を変えてほしくないのです。

なぜかというと、ホテルは何人部屋のどんなグレードの部屋が何泊埋まるという緻密な計算をして予約を確保しつつ、家族や団体だと隣り部屋や同階を用意する計算をして部屋割りをしているからです。

コンピューターで対応するから簡単そうに感じるかもしれませんが、思っているほど単純ではありません。

ですから、トイレが詰まっているなら「ただちに修理させます」となるのですが、「幽霊」となると「霊媒師を送ります」とも言えません。

基本的には部屋を替えるしか対応策がないので困るのです。

そして、ある日のことです。

ツアー日程の真ん中で、お客様が「部屋を替えてください!」とおっしゃいました。

「また幽霊?」と思ったのですが、事情をお聞きすると...。

「毎朝、バルコニーに出ると、隣の部屋の男性が『おはよう』って笑いかけてくるんです!」

えー!?

その男性も悪気があるわけではないでしょうし、それはちょっと... と一瞬、思ったのですが「確認させていただきます!」と、いったん時間をいただき、上司に相談しました。

「すぐにっ! 今すぐにでも部屋を替えてあげてくださいっ!」

真剣な顔で上司に言われたので、すぐに別の部屋に替える手続きをしました。

確かに、リゾート地で迎えた朝に、どちらかというと自分のタイプではない男性が毎朝こっちを見て笑いかけてくるのは、なかなか厳しいのかもしれません。

恐らく、微笑みかけた男性も決して悪気があってしたことではないのでしょうが、図らずも嫌がらせになってしまうことってあるんですね。

この日、社内ルールに「お部屋変更ご希望の正当な事由」として「幽霊を見た場合」の他に「毎朝バルコニーに出ると隣りの部屋から『おはよう』と笑いかけるタイプじゃない男性がいる場合」が追加されました。

世の男性方に教えてあげたいです。

善意の「毎朝のおはよう」が、裏では「幽霊と同じくらい怖い」クレームになってしまうことを...。

関連の体験記:度重なる猫被害を止めようとしない隣人に喝! 「お隣の鬼嫁」をなめないでね!
関連の体験記:ほこりひとつでもNG! 1mmの傷でも即値引きせよ! フリマアプリで突き付けられた理不尽すぎる要求
関連の体験記:我が家のベランダを監視してる...? 身勝手な「階下の住人の要求」が不気味すぎる!

健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
記事に使用している画像はイメージです。
 

コメントする

この記事に関連する「みなさんの体験記」のキーワード

PAGE TOP