<この体験記を書いた人>
ペンネーム:ぽに子
性別:女
年齢:46
プロフィール:小・中学生の子どもがいる兼業主婦です。最近は趣味のモノづくりにハマッています。
私の家の裏庭には小さな畑があり、同居している義両親(70代前半)が野菜を育ててくれています。
ただ、困りごとがあります。
それは、隣人(70代)が外飼いしている数匹の猫が敷地内に入りフンをしたり、植えたばかりの作物を掘り返すいたずらをすることです。
網を張り巡らしたり、柵を取り付けたりもしましたが、猫はそのバリケードを壊しては中に入り、植えた野菜を引っこ抜いたり中にフンをして散らかしていきます。
私自身、義両親が孫たちのために野菜を作ってくれることに感謝しています。
それもあり、何とかしたいなと思っているのですが、ずっと長く住んでいる土地ですし、これからもご近所付き合いがあります。
だから隣人の方にクレームを言うに言えず、義両親は泣き寝入り状態です。
回覧板にも「猫の放し飼いをしないでください」と書いてもらっていますし、実際には我が家だけでなく、近隣の畑をしているご家庭でも迷惑をしているようです。
ここは誰かがびしっと言ってやらないといけないだろうな...と思っていました。
ちなみに、義両親が困っていることを隣人はちゃんと理解しているのです。
義母の顔を見るたびに「うちの猫が悪さしてごめんね! ちゃんと直すからいつでも言って」と言ってくると聞いています。
でも、一向に改善されません。
フンの始末をしたり破れたネットを直している義母は「猫はもう嫌い!」と怒っています。
私の子どもたちは猫や犬が好きなので、隣人の飼っている猫を見つけると構ったりもしていますし、私自身も動物は好きです。
猫に罪はなく、やはり飼う人のマナーの問題だと思っています。
人間がマナーを守らないから、猫が悪者にされるのも何か違うなと思いますよね。
そんなある日、たまたま私が畑で野菜を収穫していると、隣人が袋に入ったお菓子を持ってきてくれました。
「これ、お子さんにあげてね。いつも猫で迷惑かけちゃっているから」
受取ろうかと思ったのですが、受取るというのは猫の放し飼いを認めることになるのかな? と思い、「いえいえ、受取れません」ときっぱり断りました。
「ごめんね。うちの猫ちゃんには『お隣さんは野菜を作っているから入っちゃだめよ!』って言ってるんだけど入っちゃうみたいで」
なぜか食い下がらず、隣人の方は不思議な言い訳を始めました。
正直、「ごめん」というのも上辺だけの謝罪に感じてしまいますし、悪びれた風もありません。
そもそも、放し飼いをせずに室内飼いをしてくれたらこんな問題は起きません。
義母が何も言えず泣き寝入りなのに、どうしてこの隣人は自分勝手な言い訳をしているのだろうと思った私は、つい余計なことを言ってしまいました。
「人間の言葉が理解できるって、お宅の猫ちゃんって賢いんですね」
私が笑顔で言うと、隣人は固まりました。
「多分、通じていると思うんだけど...。頑張って言い聞かせているんだけど畑に入っちゃうみたいで」
「でしょうね、猫だから言っても意味ないでしょうね」
大人げないと思いつつ言い返してしまいました。
その後、隣人は放し飼いにする猫を減らしたみたいで、畑への被害は多少減りました。
そして、それからもたびたび、子どもたちにお菓子を持って来ます。
隣人トラブルなんかもありますし、あとで義母に「お隣さんに言いすぎちゃったかも! もし何か言われたら私のせいにしていいからね」と謝りました。
隣人はこの一件から「お隣の鬼嫁」と私のことを認識しているようです。
「お宅のお嫁さん...大変そうねー」と隣人に憐れまれたそうで、義母が笑って教えてくれました。
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