<この体験記を書いた人>
ペンネーム:youhei514
性別:男
年齢:41
プロフィール:私は結婚12年目の41歳会社員です。妻40歳、娘9歳、息子6歳の4人家族で、ごく平凡な家庭環境です。
最近見たドラマの中で、夫婦が激しく罵倒し合っているシーンを見て、我が家の喧嘩も他の人が聞くのに耐え難い様子なんだろうなぁと苦笑することがありました。
その時にふと思い出したのは、2009年頃に住んでいたアパートでの出来事です。
当時30歳の私は、現在の妻と結婚前の同棲生活を開始しました。
そのアパートは、築年数は自分の年齢以上、壁や天井が薄く、生活音や電車の音が響いて聞こえてくるくらい、古い建物でした。
生活に余裕が無かったので、多少の不便さには目を瞑り、家賃を抑えた分を将来の為の貯蓄に回そうと、2人で考えてそこに住みだしたのです。
引っ越した日、隣の家に入居の挨拶に行くと、20代前半と思われる若い夫婦が、産まれたばかりの赤ちゃんと3人で暮らしておりました。
その奥さんが、赤ちゃんの泣く声を心配して先に断りを入れてくれたのですが、比較的おとなしい子で、泣き声はそれ程頻繁には聞こえませんでした。
それよりも酷かったのが、その夫婦が喧嘩をする声です。
最初は頻度は少なかったのですが、徐々に多く、声も激しくなっていきました。
当時の私はアルバイトをしながら転職活動をしていた為、平日の日中でも家に居ることがほとんどでした。
隣の旦那も同じ境遇なのか、曜日、時間帯を問わずに喧嘩をする声が聞こえます。
ひどい時には夜中でもアパート中に響く声でやり合っていました。
注意をして気分を害されたくないので、ヘッドフォンを付けながら音楽を聞いてやり過ごすこともしばしばでした。
ある日、平日の夜中の2時頃にバトルが始まり、思わず彼女(現妻)と寝ぼけ眼で顔を見合わせました。
「うわぁ、また始まったね」
「飽きずによくやるわ。ホント勘弁してほしいね」
なんて会話をしていた時に、何故か突然うちのインターホンが鳴らされました。
予想外の出来事にびっくりして起きましたが、巻き込まれたくなかったので出ませんでした。
それまでに聞こえてきた隣の夫婦の会話から想像するとこんな感じだったようです。
奥さん「近所迷惑だから大きな声出さないで!」
旦那「そんなの関係無い! それに聞こえるわけないだろ!」
奥さん&旦那「よし、隣の家に確かめに行こう!」
そんな理解不能な思考回路で行動に及んだようなのです。
あまりの常識の無さに我慢が出来なくなり、不動産屋に現状を訴えた結果、電話での注意と張り紙もされました。
その効果によるものかは分かりませんが、しばらくは大人しくなったものの、それでもやはりゼロにはならず、何日かに一回はやり合う声が響き渡りました。
不動産屋への2回目の訴えを考えていた時に、突然隣の奥さんとその母親がうちを訪ねてきました。
今までの騒動について、涙を浮かべながら謝罪をしてきました。
そして、離婚することが正式に決まり、引っ越して居なくなることを告げてきました。
文句の一つも言いたかったのですが、居なくなる人に言っても仕方がないので、形だけの激励の言葉を伝えました。
その後は、すぐに隣に引っ越してくる人も居なかったこともあり、やっと静かで平穏な生活が訪れました。
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