<この体験記を書いた人>
ペンネーム:やまと
性別:女
年齢:40
プロフィール:50歳の夫と二人暮らしの主婦です。
7年前くらい前にアルバイトで働いていた会社の男性上司の話です。
当時50歳くらいの上司は、趣味で長年風水をやっていて相当詳しいとのことでした。
いつも数珠のようなブレスレットをつけていたり、机に開運グッズのようなものを置いていたりしていて、常に風水と生活している感じです。
直接の上司ではなかったのであまり話したことはありませんでしたが、いつも「掃除をすると運気が上がる」というようなことを言っては進んで掃除をしたり、整頓をしているような人でした。
周囲からはクセの強いスピリチュアルおじさん扱い。
私は、ちょっと変わっているけれど良い人だと思っていました。
ですがある時、会社の飲み会がありその上司と近い席になりました。
当然というべきか、上司の話す話題は風水のこと。
とても楽しそうに風水のことを話していました。
家の方角などの話だけでなく歴史にも詳しく、幅広い知識にとてもびっくりしました。
もっと話を聴いてみたいなと、「その時は」思いました。
しかし、「君たちはどんな家に住んでいるの?」と上司が同じテーブルの私たちに家の間取りや家族のことを聞き始めると、雲行きが怪しくなってきました。
誰かが家のことを話すと、上司は「そんなんじゃダメだよ〜」とダメ出しを始めます。
上司の言うことは、風水的には確かに正しいのだと思います。
ただ、ダメ出しはかなり細かく、現実的に実行するのはほぼ不可能なレベルです。
あるアラサーの女性社員が、災害対策で風呂の残り湯は流さずに貯めているという話をすると、また訳知り顔で文句をつけ始めました。
「風呂の残り湯を貯めておくと、男運が下がっていい男が寄ってこないぞ〜。だからなかなか結婚できないんじゃないか? もうすぐ30歳なんだし子どもも産まなきゃいけないんだから、お風呂のお湯はすぐに捨てること!」
今では考えられないようなセクハラ発言をしました。
言われた女性の顔は引きつっていましたが、言った上司は得意気です。
そして私の番が来ました。
あまり詳しく話したくなかったのですが、何故かしつこく聞かれ、家のことだけでなく家族やお墓のことを話してしまいました。
「あっちの方角にあるお寺はあまり良くないな〜、わざわざお墓参りはしなくてよし!」
長年お世話になっているお寺のことをよく知りもしないのに悪く言われたようで悲しくなったのと同時に、他人の家族の行事にそこまで干渉する人がいることに引いてしまいました。
テーブルは微妙な空気になっていましたが、上司だけが気づかずに上機嫌に話を続けていました。
しかし驚いたことに、そんな上司にも社内に信者がいて、ある時信者の1人が「あの人のアドバイスでマンション買ったの〜」と嬉しそうに言っているのを聞いてしまいました。
開運グッズや部屋の模様替えにとどまらず、マンションまで買ってしまうとは...世の中には自分の理解の範疇を超えた人がいるものですね。
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