<この体験記を書いた人>
ペンネーム:Nagisa
性別:女
年齢:49
プロフィール:バリキャリで晩婚になりました。現在結婚2年目、主婦2年目です。夫の扱い方研究中です。
2020年後半辺りからの話です。
2歳年上の夫が気になる本を数冊買い、読み終わらないうちにまた別の本を買ってくるというのを繰り返していました。
もともと本はよく読む人なのですが、途中で放り出すのは少しおかしいと感じていました。
さらに、その本があちらこちらに置かれていたり、小山になって積み重ねられたりしていて、片付けや断捨離を心がけている私は内心イライラしたものです。
そして2021年2月。
買ったばかりの、しかも結構高額な読みかけの本が何冊かある中、夫はバイク雑誌を買ってきました。
結局、先に買っていた本に手をつける様子はありません。
それに、バイクというと気になることがあります。
夫はもともとバイクに乗っていたのですが、2年前、ある事情で売ることになり、その時、もう乗らないと言っていたのです。
それなのに雑誌を買ってくるということは、もしかしたら、バイクに乗れないことでストレスを感じているのではないかと思いました。
夫のストレスには思い当たることがあります。
まず、私が結婚当初からお願いしてきた禁煙。
そして、夫は職場のことをよく話してくれるのですが、具体的には言わないものの、職場で問題を抱えているのです。
夫はそうしたストレスを、仕事の後に車を走らせて発散させていることは知っていました。
問題は休みの日なのです。
夫は結婚当初から、私に気を遣って休みの日に1人で外出しないようにしてくれているのですが、職場の問題を抱えていると、夫は休みの日でも考え事をしたりイライラし始めます。
夫がそんな状態だと、私まで落ち着きません。
このままでは解決できそうにないと思った私は、バイク雑誌を見せてもらい興味深く反応しながら、「バイク買えばいいんじゃないの?」と言ってみました。
10代の頃から5、6年前まで乗っていたというので、運転は得意なはずです。
事故さえ起こさなければ問題ありません。
しかし、夫は「現実的に今はバイクは無理だよ」と返してきました。
バイクを所有するには安全な保管場所が必要なこと、また、もうじき転勤することになりそうだから、買うのは難しいと理由も話してくれました。
しかし、そう話す夫の声はいささか嬉しそうでした。
そして、バイク雑誌を買ってから数日後の休日、夫の様子を注意深く見守っていた私は、夫がそわそわし始めたと同時にこう言ってみました。
「外に行きたいと思っているんでしょ。タバコさえ吸わなければ、自由に好きなようにしていいのよ」
そう言ったとたん、夫の顔が輝きました。
そして喜んで出て行き、ドライブしたり車屋に顔を出したり、床屋に行ったり、数時間好きなことをして帰ってきました。
この日を境に、家でイライラすることもなくなり、なんと無駄買いもピタリと止まったのです。
夫にとって、ストレス解消に必要なものは「自由な時間」だったようです。
もっと早く声をかけてあげればよかったです。
そして、今回の経験から夫のやりたいと思っていることや、口にすることを一旦受け入れてみようと思いました。
心理学では「受容と共感」というらしいです。
バイクの話をした時に嬉しそうだった夫の姿を見て、私も安心しました。
制限するばかりではダメですね、これからも夫の様子を見て気遣ってあげたいです。
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