<この体験記を書いた人>
ペンネーム:ウジさん
性別:男
年齢:女
プロフィール:地方都市で公務員をしている59歳の男性です。車無しには生活できない田舎町に妻(56歳)と二人住まいです。
妻(56歳)と結婚して30年近くが過ぎましたが、この間に私は3台の車を乗り継ぎました。
1台平均は9年ほどなので、特別長く乗っているというわけではないですが、同じ間に妻は6台の車を乗り継ぎ、今の車で7台目です。
3年前には、乗り始めてわずか1年の車を売りに出して買い替えました。
さすがにこれはもったいないと思ったのですが、こんな理由がありました。
4年ほど前に発注まで終えていた新車に突然リコールがかかり、納車寸前だった車が乗れなくなってしまい、妻は泣く泣く次の候補だった車を購入しました。
ところが、もともと頼んでいた車の発売が1年後に再開されたのです。
「ああ、我慢できない! ほんとはこれが私の車だったはずなんだから!」
そう言って、わずか購入1年の車を売りに出して買い替えてしまったのです。
「よほど欲しかったんだな」
半分呆れながら眺め、念願の車を手に入れたことを一緒に喜んだのですが、それも長くは続かなかったのです。
「ねえ、今の車、売ってもいい?」
先日のこと、突然妻が切り出しました。
「は? なに、どうしたの? ...何か入用でもあるのか?」
何か急な出費でもあっての決断かと思いました。
欲しがって買った車は、まだわずか3年しか乗ってないのですから。
「違うわよ、新しくしようと思って」
「はあ? おいおい、まだ最初の車検も通してない、新車も同然だろ?」
「だってさあ、フルモデルチェンジしたのよ、あの車」
どうやら同じ車のニューバージョンが欲しくなったようでした。
前回も破格の早さでの買い替えだったので、さすがに無駄遣いと思い問い質しました。
「調子悪いってわけでもないんだろ? 少し良くなったとは言え、同じ車に買い替えるなんて...」
そこまで行った所で妻が目の色を変えて食ってかかってきました。
「少しじゃないわよ! 自動走行までできるのよ、最新機能の別物よ!」
私は中古の軽自動車をもう10年近く乗り続けているので、この言い分には納得できません。
「もったいないだろ? 俺の車よりはよほどまともに走るんだし...」
「あなたは好きで乗り続けてるんでしょ? お気に入りの車だったんだから我慢もできるかもしれないけど、私は無理! お互い好きにしましょうって話よ」
お互い好きにしましょうって、私だって新しい車が欲しくないわけではありません。
売り言葉に買い言葉で喧嘩になるのもつまらないので、ぐっと言葉を飲み込みました。
「ねえ、今の車を高く下取りしてくれるって言うからさ、買い替えで頼んでも100万はしないのよ、いいでしょ?」
すっかりその気になっている妻を見ていて、すでに話を進めているようだし、これ以上言っても無駄と思い諦めました。
それでも、「お互い好きにしてる」という言葉が頭の中に響いていて、納得いかない感情がうずうずしています。
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