アメブロで「~こんな事を言っちゃあなんですが!~」を運営しているかづと申します。現在は夫婦二人と3ニャンとで暮らしています。私の嫁時代の体験を思い出しながら書いています。
前回の記事:近所でも有名だった姑の嫁いびり。「大変やったねぇ」認知症の姑を心配しているようで...?/かづ
姑の認知症は徐々に進んでいったが、姑のいびり全盛期のことを考えれば平和な日々で、介護の大変さがあっても心は楽だった。
認知症になるまでは姑の気分次第で何もかもが決定され、今思えば残り少なくなっていく預貯金も姑は好き放題に使っていた。
今私も50代半ばを過ぎ、正直言って老後の不安を考えればいくら貯めておかなければならないのか、どれくらい始末をして生活をしていかなければならないのか、ひしひしと感じる。
それを思うと、姑は贅沢な生活をする自分を周りにアピールすることで心の平穏を保っていたのだろう。
デパートや宝飾品店に着物屋で「奥様お目が高い」と絶賛されて悦に入る。
そしてそれらの品を身に付けてあちらこちらで見せびらかし、「これどこの店のものだと思う? いくらだったと思う?」と言い、「あら良いわね~」と言って貰って満足する。
普通の【自慢】ならそこで終了するはずが、姑はその品々をあげる事で最後の見栄を張ったのだ。
姑とは言えども他人の手紙を勝手に見ることには躊躇したが、姑が認知症になってから文箱にあった姑へのお礼の葉書や写真を見つけ、確認作業の様に姑あての手紙を開いた。
姑は自分の兄や姉の娘たち(姑にとっては姪、夫にとってはいとこ)に、毛皮や着物、貴金属をプレゼントしまくっていたことが分かった。
毛皮のコートは280万円、着物は320万円、指輪は140万円と、お礼状と一緒に同封されていた写真を見ながら値段が頭に浮かぶ。
そして几帳面な姑が残していた納品書や領収書とも照らし合わせながら手紙や写真を見ていると、疑問がわいた。
いくらくれると言われたからって、まだ元気に生きている人から280万円の毛皮を貰うだろうか。
320万円の着物もそんなに着古した古い物でもなく、恐らく数回しか着ていない物だったし、もちろんルビーとダイヤの指輪もそうだ。
日頃から頻繁に付き合いがあった訳でもなく、一緒に出掛けてランチやディナーという関係でもなく、少なくとも私が嫁いで来てから遊びに来たことも無い。
そんな関係の人からこんな高価な物をすんなりと貰う物だろうか?
そりゃあ物には罪が無いので、くれると言うなら何でも貰うよと思う人もいるだろう。
けれども私は姑が認知症になってからと言うもの、実は月に1~2度姑の兄や姉たちに電話で現在の状況を説明していた。
それなのに、「会いに来てくれないか」と、なんなら「車で迎えに行きますから」と言っても一度も来てくれていなかったので、こんな高価な物を自分の娘が貰っておきながら...と背筋がゾッとした。
(姑の姪たちが、親に内緒で直接姑から貰った訳ではないのが手紙の文面から分かった)
もちろん貰った本人たちからも、心配の電話の一本無い。
想像でしかないが、姑は買って優越感に浸り、見せびらかして自慢し、人にあげることで感謝され、姑にとってのその物の価値はこの三点で完結していたのではないか。
そしてまた次を買う。
以前も書いた様に、舅姑の兄弟姉妹達は全て官公庁に努めている公務員だったが、皆そんなに贅沢なマダムの様な生活はしておらず、親戚の中で「羽振りの良い生活」を見せつけるようにしていたのは姑だけだった。
関連記事:「嫁いじめする姑」も本家に行けば「嫁」。法事で明らかになった「本家と姑の確執」/かづ
子供が一人っ子なのも姑だけで、「あんた所は一人っ子やからお金も一人分で済んだやろ?」と親戚たちから言われたと姑から聞いたことがあったので、恐らく親戚たちからも全くお金に困っていないと思われていたのではないかと思う。
そんな中、自宅介護の限界が近づいて来た。
夫も舅も介護に協力はもう無理だと言い出したのだ。
続く
【次のエピソード】姑の介護を拒否する夫と舅を一喝! 「今まで面倒見てきたのは善意であって義務じゃないから!」/かづ
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