<この体験記を書いた人>
ペンネーム:myb
性別:女
年齢:46
プロフィール:15年間の結婚生活に終止符を打ち、歩み始めたばかりのシングルマザーです。
夫(当時31歳)とは2005年に結婚しました。
結婚前は毎日電話をくれたり、会いに来てくれたり、いつもたくさんの会話をし、私の心は満たされていました。
しかし、結婚したとたん、私と夫との間にはコミュニケーションもスキンシップもなくなってしまったのです。
私の作った食事は全く食べてくれないし、話しかけても目も合わせてくれません。
当然のことながら、けんかも増えました。
私はなんのために夫と暮らしているのか。
夫にとって私は必要ないのではないかと悩み続けました。
結婚して数カ月後には私は心を病み始め、メンタルクリニックに通ったこともあります。
自治体の女性相談にも通いました。
そこでは、話をしながら気持ちの整理をしたり、今後選択できうる様々な生き方について具体的な方法も教えていただきました。
そんな中で、離婚を考えて手続きの準備をしたこともあります。
しかし、2014年、保健師さんに同様のことを話してみたところ、「それって発達障害では?」という言葉が返ってきたのです。
保健師さん曰く、大人になってから、生きづらさに困って受診をし、発覚するケースもあるのだとか。
「暑い時期に脳内の物質が変化することもある」
「落ちつきがない」
機嫌の悪い季節があることや、真面目な場面でふざけた行動があったのも、症状に当てはまりました。
本人が困っていないと受診に結びつかないことも多いとのことでしたが、そういった特性のある人がいることを知っておいてもいいですね、とアドバイスをいただきました。
早速、私はインターネットで調べました。
夫の場合、ADHD(注意欠陥・多動性障害)の特性にとてもよく似ていました。
忘れ物が多かったり、片付けができなかったり、目を合わせるのが苦手な人がいることもわかりました。
思えば、女性相談の際に、夫が目を合わせてくれないと相談した時にも同じことを言われていました。
「無理に目を合わせようとすると不快な感覚になる人もいるんですよ」
相談員さんはそう話していて、その時、例えば容姿に自信がなくなるなどのきっかけがあってそうなったのかな、と私は感じました。
相談員さんの発言は、立場上で話せる最大限のヒントであることに、当時の私は気が付かなかったのです。
そして、夫から「話の途中で何を言われているのかわからなくなることがある」と聞かされていたことも思い出しました。
聞いているふりは得意だそうで、きっと結婚前はその技術で私や周囲との会話を乗り切っていたのかもしれません。
そして、ADHDの特性を知るにつて、これまでの夫との様々なことが腑に落ちたのです。
私にとっては、発達障害について勉強するきっかけにもなり、理解することで私自身の苦しみもいくらか救われた感じでした。
あの時にはっきりと言ってくれた保健師さんに感謝です。
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