<この体験記を書いた人>
ペンネーム:まるおじ
性別:男
年齢:52
プロフィール:専業主婦の妻と高校生、小学生の子供がいる父です。単身赴任中で月1、2回自宅に戻る生活が3年ほど続いています。
40代半ばの私の妻は大の犬好きなのですが、知り合いが飼っている犬はもちろんのこと、街で初めて会った犬にも好かれます。
妻はこれを自慢に思っているようです。
我が家では、5年ほど前に愛犬のゴールデンレトリバーが亡くなってからは、子どもの受験や親の介護などでバタバタしていたこともあり、犬を飼っていません。
そのため、健康のために毎日の夕方、近所の池の周辺をウォーキングする時に、散歩中の飼い犬とじゃれ合うのが妻のささやかな楽しみになっています。
週末は私も一緒にウォーキングに出かけることがあるのですが、妻が散歩中の犬に視線を注ぐと、犬の方も何かを感じ取るのか次々と妻に近づいてきます。
普段は知らない人には警戒して唸り声をあげるような犬までが、妻を見るとすり寄って離れようとしないので、飼い主の方が驚くこともしばしばです。
しかし、そんな妻の魔力? が思わぬ災難を呼び寄せてしまいました。
2020年の年末も近づいてきたある日の午後、妻は夕方に用事があったため、普段よりも少し早い時間にウォーキングをしていました。
普段と異なる時間帯のため、散歩していたのは初対面の犬ばかりだったのですが、いつものように視線を送ると犬たちは妻にすり寄って来るので、飼い主の方と楽しく犬談義をしていたそうです。
そして、しばらく歩いているうち、珍しい種類の大型犬が近づいてきました。
妻はすり寄ってくる犬の方に気を取られていたのですが、飼い主の女性が妻に気づいて「あら、●●さん、お久しぶり!」と声を掛けてきました。
よく見ると、飼い主は娘の幼稚園時代に付き合いがあったママ友でした。
卒園してからは別々の小学校に進んだため、あまり会うこともなく、久々の再会だったのですが、お互い犬が好きなこともあり、盛り上がって長時間話し込んでしまったそうです。
犬は大きな体で一見怖そうだったもののとても大人しく、2人が話をしている間も妻にぴったりくっついて静かに寄り添っていたので、妻も安心しきって犬に抱き着いたりしていたそうです。
そして、用事の時間が近づいてきたのでお別れしようとしたのですが、犬が妻にぴったりくっついて離れないのです。
ママ友がなんとか引き離そうとするものの、力の強い大型犬のためビクともしません。
そして、強引にリードを引っ張っているうちに、犬が突然妻の頭をガブリと噛んでしまい、悲鳴を上げる妻とママ友に周囲の人もビックリして大騒ぎになってしまったそうです。
幸いにも通りがかりの人が近所の病院まで車で送ってくださりすぐに治療を受けたことや、それほど酷い噛まれ方ではなく傷が浅かったため大事には至らずにすみました。
ですが、さすがの妻もかなりショックを受けたようで、しばらくはウォーキングの際も犬に近づかないようにしていたようです。
しかし、それでも妻の犬好きは変わらず、最近は再び犬とじゃれるようになり、頭を噛まれた大型犬とも仲良くしているそうです。
少々のことにはめげない妻に少しハラハラしながらも、関心した話でした。
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