アメブロで「~こんな事を言っちゃあなんですが!~」を運営しているかづと申します。
結婚35年目。現在は夫婦二人と4ニャンとで暮らしています。
11歳年上の夫と結婚して男の子を出産。夫が新居の合鍵を義母に渡してしまいショックを受けたものの「悪に立ち向かわなければならない!!」と決意を新たにしたのだ。
前回の記事:新居の合鍵を義母に渡した...だと!? 立ち向かう決意が湧いてきた日/かづ
ある日の事。
玄関のチャイムが鳴ったので、ドアスコープから見てみると、そこには義母が立っていた。
私は全身固まった。
へっ?なんで来たの?
と言う思いと
ついに来たか...
と言う思いが瞬時に交差した。
ドンドンドンドン!!
ピンポンピンポンピンポン!!
『おるんやろ!!何しとんの!!』
玄関は台所の並びにあるので、換気扇は回っているし、台所の電気も点いているんだから居留守は出来ない。
私は玄関を開けた。
『お義母さん、いらっし...』
と言う間も無く、義母は上がり込んで来た。
義母から言わせれば、息子夫婦の家庭ではなく
『息子から鍵を貰った、息子の家』
なのである。
『鍵開けて入ろうと思ったわ!!』
家に入って来た義母は、2DKの間取りをくまなく調べていた。
風呂場もトイレも、全てだ。
シャンプーや小物も移動させては
『ココ!汚い!!』
と言い続ける。
たんすの中も1段1段開けては
『たたみ方も知らんの!?』
と、言って回る。
ベランダに出ては
『砂埃が有った!
掃き掃除もして無いん?』
と言う。
要するに、安心させておいて、こっちの気が抜けた頃に抜き打ちチェックをしに来たと言う事だ。
それからと言うもの、1週間に3〜4回は、この抜き打ちチェックが有ったので、もう既に『抜き打ち』にはなっていない。
『定期点検』である。
さしずめ我が家に来る義母は
『右よーし!!左よーし!!』
という所だったろう。
これだけでも、世間のお嫁様なら十分嫌である。
私も最初は嫌だったが、こんなにしょっちゅう家に来られているし、子どももまだ寝たきり乳児の状況だったので、突然来られても小言を言われる事が少なくなった。
『来るなら来い!!』
精神である。
その日も義母が来た。
買い物に行ってくれと言われた。
子どもは義母が見ているからと言われ、私は義母の書いたメモを持ち、家を出された。
義母が
『私の書いたルートで行けば、2時間で帰って来れるから!』
と言ったので、2時間掛かるルートだと解った。
家を出る前に、子どもに母乳を飲ませオムツも変える事を指示されたので変だとは思ったが、そうか、次に子どもに母乳をあげるまでの2時間で、私が行って帰って来れるルートを書いたのか。
私は近所のみしかまだ知らなかったので、いくら2時間と言われても、未開の地を探険するかの如く
『ここはどこ??どう行ったらいいんや???』
の連続で、通りすがりの人をつかまえては聞きまくりだった。
そんなこんなで、やっとの事で買い物から帰って来た。
3時間掛かった。
義母の第一声
『あんなチョットの所、何時間掛かってんの!!
アンタはグズやね〜!!
子どもほったらかして、可哀相に!!』
遊びに行ってお茶でも飲んで来た訳でも有るまいし!!
お前が行けって言うから行ってきたんだろーが!!
と、内心では叫んだものの、言えない。
義母に
『お腹すいてるみたいやで!!』
と言われたので、買い物して来た袋を台所のテーブルの上に置いたまま、子どもを抱いて母乳を飲ませた。
フ〜...
ん?
んん?
歩き疲れてボーっとした頭で部屋を見てみたが、な〜んかおかしい。
な〜んか違和感の有る部屋。
何がおかしいねんやろう???
だんだん頭がハッキリしてきた。
カーテンが無い!!
え...??
なんで無いん??
さっきまで有ったのに...???
えっ??
えっ???
当然私は義母に聞いた。
『お義母さん...、あの...、カーテンなんですけど...』
『あぁ、捨てた!!』
『( ̄◇ ̄;)エッ!!』
『あんな趣味の悪いカーテン!捨てて来た!!』
『どこに...?』
『ゴミ置き場!!』
私はゴミ置き場に走った。
ゴミ置き場には青いビニール袋が2個捨ててあった。
『あった!!』
ゴミ袋を手にすると、なんだか様子がおかしい。
ゴミ袋の外から、中の様子を見た。
ん?
んん?
んんん?????
私はその場でゴミ袋を開いてみた。
全部縦に、細かく切られていた。
全部...
全部...
私は再びゴミ袋を閉じた。
そのまま元に有った場所に、ゴミ袋を戻した。
部屋まで戻った私に、義母はこう言った。
『カーテンは誰が選んだんや?って息子に聞いたら、
アンタが選んだって聞いたんでな〜。
やっぱりアンタの趣味やから、センスが悪い悪い!!
あんなカーテン掛けとったら、恥ずかしい!!』
夕方家に帰って来た夫にこの事を言うと
『おふくろも、悪気が有った訳や無いやろ?』
だった。
悪気が無くて、こんな事が出来るものだろうか??
悪気が無くて、黙ってカーテンを捨てられるものだろうか??
悪気が無くて、切り刻めるものだろうか???
しかし
これが義母の私に対する、執拗な嫁イビリの幕開けだったのである。
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