こんにちは山田あしゅらです。
義両親の在宅介護の様子を嫁の目線で綴った ブログ『13番さんのあな―介護家庭の日常―(現・13番さんのつぼ)』。
ここに書いてきた13年間の記録をもとに 今の気持ちを織り交ぜつつ、改めて当時のことを振り返ってみようと思います。
前回の記事:介護するにもまずは自分が元気でないと! 後回しになりがちな介護者自身の健康管理/山田あしゅら
春が近くなってきました。
少しずつ暖かくなってくると決まって生じる悩みの種。
それは、義父母の衣服の調節でした。
高齢になると皮膚の感覚が鈍るのか寒暖差を感じにくく、暖かくなってもそれを衣服の調節に結び付けることが難しくなってくるようです。
義母に関しては私が準備する服を素直に着てくれるので、それほど問題はありません。
デイサービスへ行く時も暖かい日にはコートをやめて、カーディガンをベストに着せ替えたりなど私主導で決められます。
ところが一方、義父はというと・・・。
どれだけ気温が上がろうと着込んだ服を脱ごうとしないのです。
こちらが何を言っても、寒いと思いこんだら一直線。
いえ、こちらが言えば言うほど尚更脱ごうとせず意固地になってしまいます。
その上義父はお気に入りの服ばかりを着続ける傾向がありました。
押し入れの中から引っ張り出してきたのでしょうか。
このシーズン、デイサービスへはほぼ毎回、同じウールの上着を着用していました。
おそらく義父が現役の頃に購入した、お高そうな『一張羅』です。
なるほど物はよく、保温性バツグンではありますが・・・。
このお気に入り。
義父はデイサービスから帰って来てからも着続けます。
「汚れちゃうし、家の中は暖かいから脱いだら?」と言ってもこれまた聞く耳を持たない義父です。
夜、パジャマに着替えるまで着続けて、気づけば翌日また着込むの繰り返し。
長い間押し入れに突っ込まれていたせいか、虫食いもあった『一張羅』は擦り切れ、案の定、見る影もなく薄汚れていきました。
それまでは私も「汚い恰好でデイに出したら恥ずかしい」という思いがあり、そっと処分してしまえば・・・などと色々試みてみましたが、中途半端にしっかりしている義父には通用しません。
そのうち、「恥ずかしいのは私。当の義父じゃないから仕方ないか」と根負けしてしまいました。
あとは義父が暑さに気付いて『お気に入り』を脱ぐのを待つしかありません。
しかし・・・ 記憶力の良い義父のこと。
来シーズンになったらまた「あの服が見当たらん」と言ってきそう。
どうしたものかと頭が痛い私です。
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