<この記事を書いた人>
ペンネーム:ひろえもん
性別:女
年齢:56
プロフィール:海の近くの小さな街で4匹の猫と夫と暮らすごくフツーの関西のおばちゃんです。
男が結婚したからといって聖人君子になるわけがない。
そう実感する事件が起きたのは、9年ほど前、私も夫も40代後半に差し掛かろうとしていた頃でした。
「旅行に来たけど、急な出張で彼の家に泊れなくなって」
美人な元後輩からそんな連絡があり、1週間ぐらいかなと軽くOKしました。
ところが2週間たっても出て行く気配がないのです。
しかも観光などしている様子もありません。
私が出かけて帰宅すると、朝と寸分違わぬ状態でソファに寝転がっています。
日曜日もソファでウトウト。
「映画に行くね! テレビ消しとく?」と聞くと「う~ん」と何度も首を傾げ考えています。
彼女の6度目の「う~ん」を遮り、ブチッとテレビを消し「ほな!」と家を出たのですが、どうも腑に落ちません。
目的は何?
その時ちょうど、親友からWi-Fiが壊れて仕事ができないから泊めてと連絡があったので、「親友とあなたを2人泊めるのは無理。5日間で他の人あたってみて!」と元後輩に言いました。
「分かったー」とその時は言っていたのに、約束の日携帯に「やっぱり無理ですか~?」と電話。
「無理!」と答えたのに数時間後帰宅したら、そこには夫と仲良くちょこーんとソファに座ってくつろぐ元後輩の姿が。
いつものピンクのピッチピチのパイル地のブルマ姿で。
「友達もうすぐ来るけど、何されるか分からんで!」というと彼女は「分かったー」と言って荷物をまとめて出て行きました。
アパートの門の前には大きなブルーのBMWが彼女を迎えに来ていました。
いったい何者だったのでしょう...?
そして、問題はそれから6カ月後に発覚しました。
夫と九州へフルムーン旅行に出かけた時のこと。
別府の高級旅館で「私達夫婦も山あり谷ありやったけど、やっとオシドリ夫婦になれたのね~」と感慨に浸りながらふと見ると、横に夫の携帯が。
私を呼んでいるような気がして、とっさに掴んでトイレに駆け込みました。
携帯の中には、6カ月前に泊めたパイル地ピチピチブルマの元後輩と夫がイチャイチャ戯れている自撮り動画がありました...。
しばらくショックで便器から立ち上がれませんでした。
「おっそいな~! 何しとんねん!」
夫の声が聞こえた時、トイレの戸をバーンと開け、さっき記念に撮ってもらった「鉄板焼きレストランでワイングラスを片手に微笑む2人」の額入り写真を踏みつけました。
ギョッとしている夫をにらみつけた私。
「説明してもらおか!」
「え? いや、最初は彼女がな。朝食の時に向かいに座ってるオレに脚をのばしてきてんやん」
夫はミステリー小説の謎解きのシーンのように語りだし、そういえばあの時! と当時の様子が走馬灯のように蘇りました。
朝食の時、椅子に膝をついて、やたらお尻を突き出すポーズをしていた彼女。
夫にそういうのジロジロ見るの失礼よとたしなめていたのに、実はわざと見せていたのね!
「お前が仕事でオレと彼女を残して、毎朝4時に家を出てたのが悪いんちゃう?」
聞けば聞くほど腹立つ言い訳に、オシドリ夫婦どころか一夜にしてフォッサマグナのような溝が夫の間に生まれました。
離婚した友人に相談したら、友人も例の美人後輩を泊めた夜、バスタオルを1枚貸したら、風呂上がり、バスタオルは髪に巻き下はすっぽんぽんで出てきたそう。
「えー!」と思って咄嗟に夫の方を向いたらもう手遅れ! 目がハートになっていて、その6カ月後、彼女に夫を強奪されたそうです...。
そして、その日からうちは美人宿泊禁止となりました。
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