<この体験記を書いた人>
ペンネーム:むらまゆ
性別:女
年齢:44
プロフィール:専業主婦。17歳の息子の進路について、私の母(67歳)が誤った発言をした時の体験談です。
私は44歳の専業主婦です。
夫は46歳の公務員、息子は17歳の高校2年生です。
息子は発達障害を持っていますが、普通の公立高校で学んでいます。
息子の将来の夢は介護福祉士になること。特に老人保健施設や老人ホームで介護をしたいと中学2年生の頃から言っています。
本人にどうしてそう思ったかを聞きました。
「中学2年生の時の職業体験で病院に行って、認知症患者とお話をした時にこのような仕事をしたいと憧れたんだ」
「僕が中学2年生の時におばあちゃん達(夫の母は2019年に70歳で死去、私の母は67歳で存命)が体調を崩し入退院を繰り返して、お母さんやお父さんの大変さを見たから役に立ちたいと思って」
真剣な面持ちで息子はそう話してくれました。
ただ親としてはいろんな経験をするべきと考えて、高校は本人と話し合い、あえて福祉と関係ない工業高校に進学しました。
息子も高校3年生になり、真剣に進路を考えなければいけない時期です。
息子は介護施設に就職して、仕事をしながら介護福祉士の資格を取りたいと言いました。
全くブレていませんでした。
私は基本的に息子の言ったことを尊重します。
夫は資格取得のために専門学校へ入ってほしいと言っていましたが、親子の会話はそれくらい。
それでも息子は就職するとブレませんでした。
そして先日のこと。私の親が自宅に来ました。
たまたま息子の進路の話になり、息子が自分の気持ちを話すと、母が豹変したのです。
「10分だけ聞いて」から1時間のマシンガントークがスタート。
高圧的な態度と大きい声でとにかく息子の言い分は無視しました。
「専門学校に行け」
「お金の心配をしているならそんな心配は必要ない」
「働いたってあなた(息子)は長続きしないし、すぐクビになる」
「私は大学に行きたかったのに両親のせいで諦めた。あなたにはいろんな選択肢があるのに贅沢だ」
そして息子の両肩を掴んで「目を見て話せないなら社会人になる資格はない」とまで。
流石に私が止めましたが、息子は涙を溜めて怒りに震えていました。
私はその様子をみてある出来事を思い出していました。
高校生だった昔、母方の祖母(当時65歳)が進路で迷っている私にほぼ同じようなことをしたのです。
それは「17歳の時に子供をもった父親に余計な迷惑をかけるな」と専門学校への進学を反対してきたのです。
祖母は若くして父親になった息子(私の父)の経済状況を心配したのかもしれませんが、私の気持ちはまるで考えていないのだなと思い知らされました。
この事を思い出し涙が止まりませんでした。
息子は両親の帰宅後、私や夫に怒りをぶつけていました。
「僕は何か悪いことをしたか」
「自分の人生は自分で責任を取る」
そして「金輪際お年玉もいらないから、二度とおばあちゃんの顔を見たくない」とまで。
私も、高校の時にあの言葉を投げかけられてから、祖母とは死ぬまで会う事はありませんでした。
息子も同じことになりそうです。
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