<この体験記を書いた人>
ペンネーム:くあら
性別:女
年齢:53
プロフィール:更年期っていつになったら終わるのか誰か教えて欲しい50代。
幼稚園でピアノの課外講師をしています。
そろそろ閉経間近かな? と感じていた2年ほど前のことです。
幼稚園の保育中の個別レッスンなので、ほとんどは幼児と2人なのですが、たまに保護者の方が見学に来られることがあります。
それも、大半はお母様なのですが、その時は初対面のお父様でした。
2メートルほど離れた所に椅子を置いて、そこで見学してもらいます。
4〜5歳児のパパなので30歳前後かなあ、最近のパパはシュッとしてるなあ、と思いながらレッスンをスタートしました。
お子さんが一生懸命練習する風景を真剣な眼差しで見守るパパ。
そのうち、「録画してもいいですか?」とスマートフォンを取り出しました。
「どうぞ、どうぞ」とレッスンを続けたのですが、しばらくすると突然大量の汗が吹き出したのです。
カメラを向けられた緊張からなのか、焦れば焦るほど汗は止まらず、手の甲にポタポタとしたたり落ちるほどになってきました。
パパさんのいる場所からその汗が見えるかどうかわからないけれど、6月半ばの心地よい陽気にもかかわらず「今日は暑いですねえ」とごまかしながらエアコンの温度を下げたりしました。
汗が出始めてからおさまるまで5分弱くらいだったでしょうか。
その時はものすごく長く感じました。
「この先生どうしたんだろう」とか「なんでこんなに汗をかいてるんだろう」と変に思われてないか、考えれば考えるほど汗が噴き出すような気がして焦りまくりでした。
そんなことを考えながらハンカチで汗を抑えつつのレッスン。
生徒さんにも申し訳なく、それをまたお父さんに録画されていると思うといたたまれなくて、気分は最悪でした。
なんとかレッスンを終え、2人の姿を見送ったあと、ドッと疲れが押し寄せてきて、しばらく椅子から立ち上がれないほどでした。
「イケメンだな」なんて呑気に思ったものの、そのパパの顔ももう思い出せないくらいに憔悴していました。
また見学に来て欲しいような、来て欲しくないような複雑な思いでしばらく経ったのち、2度目がないままにそのお子さんは卒園して行きました。
あれ以来、今のところはあんな大量発汗に襲われることはありません。
あれはなんだったんでしょう。
初対面のイケメンパパに年甲斐もなくドギマギしてしまった興奮からくる汗なのか、そうとみせかけて更年期のホルモンバランスのせいなのか...。
今でも思い出すと苦笑いしてしてしまいます。
関連の体験記:うわっ! 実家のトイレでフリーズした私。きれい好きだったはずの母が心配になった「衝撃的な出来事」
関連の体験記:小学3年生で30万円貯金してたじゃない...倹約家だった幼なじみが「悪質なサークル」に入会してしまい...
関連の体験記:なぜ⁉ 孫を溺愛し、私とも仲が悪くないのに...一歩たりとも「我が家に上がらない」義母
- ※
- 健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
- ※
- 記事に使用している画像はイメージです。