隣町なのにしきたりが違う...。亡くなった父の「香典」をめぐる、義実家からの「驚きの提案」

<この体験記を書いた人>

ペンネーム:おだまき
性別:女
年齢:43
プロフィール:実家から車で10分の隣町に嫁いだのに、気候も文化も全然違って刺激的な毎日を送っている主婦です。

5.jpg

私は実家から車で10分の隣町に嫁いだのですが、いわゆる「文化が違う」と感じることも多いです。

特に驚いたのが、葬儀の際の「香典」のしきたりです。

義父(70歳)のお父様は、義父母が20代の頃に他界されたそうです。

そこで義父の兄弟が「香典の金額」を相談して決定したのですが...その金額があまりにも高くて義母はびっくり。

まとまった貯えが無いと焦る義母に、義父は「みんなが香典を持って来てくれるから大丈夫だ」と言ったとか。

なんと、義父の関係者から届いた香典は、袋を入れ替えて「義父名義の香典」にするつもりというのです。

この話を聞いた時、私は義父の言動が非常識だと思いました。

ところが、これが「義実家周辺のスタイル」のようなのです。

義実家周辺では、葬儀の際、故人の子全員の香典窓口を設けるそうです。

例えば、故人に3人の子ABCが居てAが喪主を務める場合、喪主AとB・Cの名義で3つの受付を設置します。

ABCそれぞれとお付き合いがある参列者は複数の香典を用意するそうです。

BとCに届いた香典はBとCのものになります。

経費の一切はAが支出するのですが、その代わり、BとCは多額の香典をAに渡すとのことです。

子ども全員が香典の受け取り手になり、全員で親送りの経費を負担するということなのでしょうか。

隣町出身の私ですが、これまでそういったお葬式を経験したことはありません。

故人や喪主の職場・所属団体の窓口を特設する葬儀はあっても、基本的には窓口は喪主のみと認識してきました。

近い地域なのに知らない様式があることに驚きつつ、地域のしきたりだから従おうと割り切っていました。

先日、私の父(75歳)が他界しました。

すると、義父母が2つのことを私に提案しました。

義実家周辺レベルの金額の香典を持参すること、そして夫(45歳)名義の香典窓口を設けることでした。

父の葬儀は、実家の近所の方々、葬儀場、母(75歳)と喪主である長兄(52歳)が相談しながら葬儀の詳細を決定することになりました。

私は母と兄弟に義実家周辺のしきたりを説明しつつ、香典窓口のことを相談しました。

皆、ただただ驚いていました。

次兄(48歳)、姉(45歳)が窓口を設けないのに、喪主とは違う苗字の夫の名だけが並ぶのは違和感があります。

窓口を特設するほど、夫や私の関係者が葬儀に殺到するとも思えません。

結局、どうしても義父母の提案をのむことができませんでした。

私の実家周辺では前例が無いことですし、何より私自身が納得できなかったのです。

父の葬儀が始まると受付周辺が騒がしくなりました。

目をやると、義実家の近所の方々が集まって「香典をどこに出せばいいんだ!」と騒いでいました。

私はやむを得ず葬儀を退席し、義実家の近所の皆さんをなだめました。

受付をしてくださっている実家の近所の方々にも謝りました。

私の親の葬儀にまで義実家の近所の方々が来てくれたのはありがたいことです。

しかし、違う地域の葬儀にまで独特の様式を当てはめられるとは思いませんでした。

もしかしたら、夫名義の窓口が設けられていないのを見て、夫や私が蔑ろにされていると感じて抗議してくれたのかもしれません。

気持ちはありがたいですが、父を見送ることに集中できず残念な思いをしました。

葬儀の後、母は気を遣って、私の関係で届いた香典を持ち帰るかどうか打診してくれました。

私はその方法に馴染みがありませんし、喪主である兄にも気を遣うので断りました。

相場をはるかに超える額の香典を渡すことも、非常識なような、出しゃばっているような気まずさがありましたが、母や兄はとても感謝してくれました。

父の葬儀に他地域の都合を持ち込んで申し訳なかったですが、せめて費用面だけでも役に立てたので、よかったのかもしれません。

関連の体験記:「嫁いじめする姑」も本家に行けば「嫁」。法事で明らかになった「本家と姑の確執」/かづ
関連の体験記:「明日お弁当いる?」「いいの? 作ってくれるの?」結婚20年、優柔不断過ぎる主人にモヤモヤ
関連の体験記:「実はね、食べられないの」お正月恒例の食事会。私の耳元でささやいた、持病が進んだ母

健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
記事に使用している画像はイメージです。
 

コメントする

この記事に関連する「みなさんの体験記」のキーワード

PAGE TOP