え? あなた落選したよね? 「プロの立場からアドバイスしてあげる」と、なぜか作家気取りの友人

<この体験記を書いた人>

ペンネーム:masako
性別:女
年齢:53
プロフィール:主婦です。56歳の夫と2人暮らしです。小説講座で知り合った友人に困っています。

え? あなた落選したよね? 「プロの立場からアドバイスしてあげる」と、なぜか作家気取りの友人 1.jpg

53歳の主婦です。
子供はおらず、56歳の夫と2人暮らしです。
小説家志望で、たまに新人賞に応募しています。
今は辞めてしまいまいたが、以前は小説講座に通っていました。
その時に知り合った友人のAさんに困っています。
Aさんは40代後半の独身女性です。
受賞経験はありませんが、二次、三次予選の通過は何度もあり、講座では実力者として有名でした。
講師も「Aさんは必ずプロになれる」と太鼓判を押し、授業で模範作品としてAさんの小説の一部を教材として取り上げて絶賛したり、Aさんと対談形式で授業を進めたりと、他の生徒とは一線を画した扱いをしていました。
一般的に講師から特別扱いされると、嬉しい反面、照れくさかったり、他の生徒の目が気になったりと、困惑も多少は感じるのではないでしょうか。
ですが、Aさんはどんな褒め言葉、どんな特別扱いに対しても、微塵も臆したり照れたりする素振りはなく、堂々と当然のように受け止めていました。
Aさんは時に「先生。今の若い人はそんな風には感じないと思います」などと、かなりはっきりと講師に意見することもあります。
受講者の半分は、そんなAさんを「生意気」と敬遠し、もう半分は憧れ、頼りにしていましたが、私は苦手と憧れの中間で、強いて分けるならやや苦手よりでした。
「しっかりした女性」と好感を持つ反面、同じ受講者の立場なのにいつも何となく「上から目線」だからです。
もっとも、それは特別扱いする講師が悪いので、私は講座に通っている間はAさんとそれなりに親しくしていました。
そんなAさんが、昨年の初夏、ある大きな新人賞の最終候補に選ばれ、最終的には残念ながら落選しました。
私はその時すでに講座を辞めていたので、人伝に聞いたのですが、Aさんはかなり落ち込んでいるとのことでした。
私は講座を辞めて以来、Aさんとは連絡を取っていなかったのですが、気の毒に思い、「最終選考に残るだけでも凄いし、Aさんなら次は必ず受賞できるよ」というメールを送りました。
今思えばこんなメールを送らなければよかったです。
私が励ますまでもなく、Aさんはすでに立ち直っていました。
Aさんからの返信によると、講師や講座の仲間たちから「最終選考までいければ、プロも同然」と慰められたのが効き、今まで以上にやる気を出して執筆を開始したそうです。
「それなら良かった」とホッとしたのも、つかの間でした。
少し経つと、Aさんは他の受講生に「執筆進んでいる? プロの立場からアドバイスしてあげる」と言ったり、メールを送ったりするようになったのです。
その話を聞いたとき、「えっ、プロ? 落選したよね」と不思議に感じたのですが、どうやらAさんは、慰めの言葉を真に受けて、本当に「自分はプロと同じ」と思い込んでしまったようです。
そして、ついに、私のところにもアドバイスを押し付けるようなメールがきてしまったのです。
正直なところ、頼んでもいないのにアドバイスなど受けたくないので、どうしていいのかわからず、困っています。

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