<この体験記を書いた人>
ペンネーム:umeyo
性別:女
年齢:45
プロフィール:私と夫、娘3人、夫の両親の7人家族。食事洗濯お風呂すべて共有の同居で毎日が喜怒哀楽に満ちあふれています。
自分で言うのもなんですが、私は八方美人で平和主義です。
そんな私の結婚当初は、同居する義家族(当時は夫の祖母と妹も同居していました)への対応や振る舞いに毎日戦争のようでした。
家に遊びに来た友人から「すごく気を遣って大変そう...」と言われる程でした。
自覚のなかった私はそう言われて気づいたんですけどね。
鈍感力は大切です。
そして結婚して18年経った今、家族みな、お互いに程よい距離が出来上がっているなぁ~と思う自分がいます。
昔は日々気を使っていた私ですが、現在は、この家で主導権を握っているのはきっと私。
フリーランスの仕事をしているので、子供たちの学校の行事で義父母を散々振り回してしまっているからです。
いつから私はそんなに強い嫁になってしまったのでしょうか(笑)。
そんな毎日の中での、義父についてのエピソードをお話します。
とても明るく社交的で行動力のある義父。
もう77歳だというのに週4日は働きに出掛け、その他は畑仕事で季節の野菜を栽培、そして地域の役員などを引き受け元気に過ごしています。
家の中では率先して家の掃除や庭の手入れもしてくれます。
そして私の忙しい様子を見計らい、義母を差し置いて食器洗いをしてくれることも...。
ここまでは、とても有り難い話です。
ですがここからが困った話。
食器を洗えば汚れが残り、畑仕事の後は泥のついた長靴で玄関へ...。
いつもよりゆっくり休みたい休日の朝に賑やかに掃除機掛け...。
義父の優しい気遣いは、どれもこれも微妙に残念な「オチ」があるのです。
家事に協力してくれることはとっても有難いけれど、感謝よりもガサツさにイライラしてしまうことも...。
日常のことでいえば、戸を強く締め過ぎて跳ね返り少し開いた状態のまま...などなど。
いつもは少し空いている戸を見て「また義父だな」と思うだけでしたが、先日、現行犯で目撃したので、指摘するチャンスが到来しました!
「戸が開いたままだよ~。おじいちゃんの嫌いな虫が入ってきちゃうじゃん~」
我ながら嫌味っぽい言い方でした。
言った! 言ってやった! なんて思っていたんですが、その程度で動じる義父ではありません。
「あ~、すぐにまた来るから開けといたんだ」
このように義父は必ず言い訳するのです。
ムカッとしながらもよくいつも言い訳が浮かぶなと、義父の頭の回転の速さに感心する私。
強めに指摘すると義父はふてくされて面倒なので、このようなやり取りしかできません。
モヤモヤしつつも諦めず笑顔で指摘する日々...。そう、私はあくまでも平和主義。
そんな義父ですが...こうしたすべてのモヤモヤを吹き飛ばす「素晴らしさ」があるんです。
それは、何気なくかけてくれる優しい言葉です。
「〇〇ちゃん(私)が息子の嫁に来てくれたのは本当に嬉しいな、もったいないくらいだ」
「〇〇ちゃん、この料理うまい!」
そうやってさらりと私をほめてくれるのです。
夫もなかなか言ってくれない言葉に癒やされしまう私。
不満のあれこれは、ま、いいかと帳消しになってしまうのです。
義父をうまくコントロールしているなんて思っていましたが、結局私が義父の手の平の上で転がされているだけなのかもしれません。
それでも、ほめてもらったり、感謝してもらったりするのはやっぱり嬉しい。
気持ちを伝える言葉は大切だと思う、今日この頃です。
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