<この体験記を書いた人>
ペンネーム:そらまめ
性別:女
年齢:51
プロフィール:15年前に子連れ再婚。それまで波乱万丈だった人生が再婚をきっかけに落ち着き、現在は穏やかに暮らしています。
私は15年前にバツイチ子持ち再婚をしました。
再婚相手は初婚で年下の男性。
出会いは今から17年前、当時の私は営業の仕事をしており、彼はその営業先の社員でした。
彼と出会った頃、私は離婚して1年が経ち、小学生になった息子と一緒に生活をしていました。
元夫の不倫が離婚の原因の一つにあったため、男性不信に陥り、この先、どんなに素敵な人と縁があっても再婚はしないと心に決めていました。
そんな時に営業先で知り合った彼。
仕事の話から少しずつ雑談もするようになりましたが、あくまでも彼は営業先の社員。
男性不信もあり、彼とは雑談をしても常に一線を引いて話をしていました。
ある日のこと、いつものように仕事の話から少し雑談をしている時に、突然彼からデートの誘いを受けました。
傍にいた彼の先輩も「こいつがそらまめさんを気に入ってるみたいでさ。悪いけど一回だけデートしてやってよ」と後押し。
正直なところ、彼と話すのは楽しいし、デートの誘いを受け悪い気はしませんでしたが、きっぱりお断りしました。
なぜなら私には子供がいるし彼は年下。
それ以上に男性不信だったために、男性との付き合いはもうこりごりと思っていたからです。
しかし彼は懲りることなく誘ってきます。
しかもお子さんも一緒に食事に行きましょうと言うではありませんか。
熱心に誘ってくれる彼の気持ちに負け、子供と一緒に一回くらいならいいかと彼の誘いを受けました。
彼と息子と私、3人で食事に行き、彼の誠実な人柄にふれ、良い人だなと感じました。
しかし、私のことを年上の女友達ぐらいの気持ちで誘っているのだろうと思っていましたし、まだまだ男性不信だったので、食事は楽しかったけれど、また誘われたら深入りする前に断ろうと思っていました。
少ししてまた彼からお誘いがありました。
しかも今度は、結婚を視野に入れた正式なお付き合いをしてほしいとのこと。
「えっ!」びっくりしたのと同時に、息子が彼のことが気に入っていたので、息子のことを考えて言ってくれているんだろうなと感じました。
でも年下で初婚の彼と年上で子持ちの私が結婚するなんて考えられません。
まだまだ男性不信でしたし、彼は若いんだから私となんて結婚しなくても他に良い人がいる! そう考えるのは普通のことでしょう。
それでも、息子が彼に会いたいというので、その後も3人で一緒に遊びに行ったり食事に行ったりしてさらに距離が縮まっていきました。
距離が縮まるたびに私の心の中である怖さを感じていました。
「彼にバツイチ年上の私はもったいないし、また裏切られるのではないか」
その恐怖が拭いきれなかったのです。
そんなある日、部屋の電気が切れてしまい、台に乗って電球交換をしている時に彼から電話がきました。
「今電球交換をしているんだけど台の上に乗っても届かなくて。ちょっと取り込み中なので掛け直すね」
私にしてみれば電球交換をするのは当たり前のことです。
しかし、言った瞬間に彼はこう言ってくれました。
「電球交換なんてしちゃだめだよ。台から落ちて怪我でもしたらどうするんだ! 子供もいるのに! 今から行くから何もしないで待ってて」
その後、彼は私の家に駆けつけ、いとも簡単に電球交換をしてくれました。
彼の行動力と私と息子のことをそこまで思ってくれている優しさに、心が震えました。
バツイチだし年上だけど、もし許されるのなら彼と結婚したいと思った自分がいました。
あんなに男性不信でもう再婚なんてしないと思っていたのですが、電球交換がきっかけでその後正式にお付き合いをし、2年後に再婚しました。
そして今でも幸せに暮らしています。
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