<この体験記を書いた人>
ペンネーム:しらたま
性別:女
年齢:45
プロフィール:暑くなってくると食べたくなるかき氷。我が家は今年かき氷機を新調。自宅でおいしいかき氷が食べ放題です。
私は料理をするのも食べるもの大好きです。
もともと、私の母が料理にこだわりのあるタイプで、子供時代の私は外食というものをほとんどしたことがありませんでした。
私たち姉妹が食べたいと母におねだりしたメニューは、なんでも食卓に出てきたため、わざわざ外食する必要がなかったのです。
そんな環境で育った私は、食べたいメニューがあれば、なんでも自分で作っています。
いろいろな国の料理に興味があり、新しいレシピに挑戦するのが趣味。
もちろん時間がある時に限りますが、我が家の食卓は日替わりでいろいろなメニューが並びます。
夫や子供はもちろん、ホームパーティーをする時には、友人にもとても好評です。
私の1歳年下の夫の母は、70代前半。
私と義母とは良い関係の嫁姑だと思います。
義母はそれほど口うるさいタイプではなくおっとりしているので、これまで喧嘩になったこともありません。
しかし義母と私は、性格だけでなく食の好みも全く違うタイプ。
以前は義母が我が家を訪れるたびに、新しく覚えたメニューを振る舞っていました。
しかし義母は、和食以外はあまり好まない様子。
何も言わないけれど、箸を付けないときは、義母が食べたくない時...。
義母は、初めて食べるものや珍しいメニューの時は、食べてくれないことが多いのです。
夫や子供には好評だったメニューなので、義母が喜んで食べてくれなかったことに、私は内心がっかりしていました。
本当は義母にも「おいしい」と言って欲しかったのです。
ですが、60〜70代以上の方は洋食が苦手という人は多いのかもしれません。
そのため近頃では、義母が来た時には和食を作ることに決めていました。
そんなある日のこと。
久しぶりに我が家に遊びにきた義母が、私が食事の準備をしているキッチンに入ってきました。
そして、キッチンカウンターに置いていたお皿の料理をつまんで言ったのです。
「あらこれ、おいしいわね。私の好きな味!」
それは、友人をランチに招く時に出すメニューの試作品でした。
夫や娘にも味見してもらうために、一口大にカットしてピックを刺していたのです。
それを美味しそうに次々と口に運ぶ義母。
「そうですか、ありがとうございます」とお礼だけ伝えた私。
でも本当は大声でこう教えてあげたかったのです。
「お義母さん! それはフランス北西部ブルターニュ地方の伝統料理『そば粉のガレット』ですよ!」
義母にも和食以外のメニューを美味しいと言わせたい! という長年の私の夢が叶ってスッキリしたのでした。
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