<この体験記を書いた人>
ペンネーム:みけ
性別:女
年齢:50
プロフィール:自営業で独身の50歳。
50歳の自営業です。
お菓子屋さんを営んでいた、70代の近所のおばちゃんとの事です。
おばちゃんは昔から元気が良く、大きな声は家の中にいても聞こえた程でした。
子供の頃はよくおやつを買いに行きましたが、元気の良さが当時はちょっと怖くて、内心ビクビクしていたものです。
更に、当時生活が苦しかった我が家では、お小遣いをもらえない日もあり、そんな日に友達の買い物に付き合って行くと、「買えない私」は露骨に嫌な顔をされ、子供心に傷付きもしました。
しかし、大きくなるにつれておばちゃんのお店から離れ、就職してからは地元を離れていたので、おばちゃんと話をすることもありませんでした。
そうして自分の中の記憶が止まったままの15年ほど前、地元に戻って来て久し振りにおばちゃんと再会しました。
すっかり物腰が柔らかくなっていたおばちゃん。
懐かしくもあり、寂しくもあります。
でも、だいぶ話しやすくもなっていてちょっとホッとしました。
その後、おばちゃんが軽い脳梗塞を患ったと母から聞いて心配していましたが、見事に自宅生活に戻ったとのこと。
安心していると、久々に会ったおばちゃんは...なんだか以前と少し変わった様子なのです。
何故かおばちゃんは私を褒め殺してくるのです。
「美人だね」
「スタイルいいね」
「頭もいいよね」
ベタなほめ言葉が感嘆符とともに乱れ飛びます。
どうしたんだろう? と訝しく思いながらも、何かの気まぐれと受け取って最初は笑って聞き流していました。
ところが、それ以降、会うたびに褒め殺してくれるのです。
「あんたは本当にスタイルいなぁ~。美人だし。ここに置いとくのもったいないくらいだよ。頭も良くて、大したもんだよ」
言いすぎです......。
人生でモテた経験もないし、学校は地元の一般的な高校を卒業しただけです。
誰かと間違ってんじゃないの? と言いたくなります。
だんだん聞き流す気分ではなくなってきていますが、更におばちゃんは通りかかった人も巻き込むので恥ずかしくてたまりません。
通りかかって挨拶をしてくれた人を捕まえては「○○さんちの××ちゃんだよ。なぁ~美人だよな?」などと会話に誘い込みます。
私を知っている(覚えている)人ならまだマシですが、知らない人には迷惑以外の何物でもないでしょう。
私が気まずい思いをしているのを察して、速やかに離れて頂きたいと願うばかりです。
最近では姿を見ると避けたくなってきました。
どうしておばちゃんが褒め殺してくれるのか、はっきりとした理由は分かりません。
もしかしたら子供の頃に冷たい仕打ちをした事を覚えていて「ごめんね」の意味なのか?
ただ年を取って丸くなったからなのか?
いずれにしても事実でもないのに、会う度にベタ褒めされてうんざりしてきたし、対応に困っています。
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