「我慢して長生きするより...」80歳近い、活動的な母の「コロナ禍のストレス」がそろそろ限界...

<この体験記を書いた人>

ペンネーム:masako
性別:女
年齢:53
プロフィール:主婦です。55歳の夫と二人暮らしです。もうすぐ80歳になる母に困っています。

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もうすぐ80歳になる母は一人で暮らしています。

父は9年前に亡くなっており、もちろん寂しいとは思いますが、社交的で友達も多い母は、それなりに人生を謳歌しているように見えます。

そんな母ですから、当然のことながら出かけるのも、人が集まる場所も大好きです。

旅行や観劇、コンサート、新年会に忘年会、打ち上げ、納涼会と活発に遊び回っていました。

今まではそれでよかったのですが、コロナウィルスが猛威を振るい、外出自粛まで要請された今年は事情が違います。

緊急事態宣言が解除されたとはいえ、感染のリスクがまったくないわけではありません。

不要不急の外出を避け、ステイホームをもうしばらくは続けるべきだと思っています。

母は、早くから感染者が多発した地域に住んでいます。

そのため、母も母の友人たちも感染を恐れ、当初はおとなしく自粛していました。

すぐに終息すると思っていたようです。

ですが、コロナとの戦いが長期化するにつれ、母はすっかり自粛に飽きてしまいました。

酷かったのは5月に入ってからで、メールや電話で「遊びに行きたい、友達に会いたい」と盛んに訴えてくるようになったのです。

「終息したら、旅行でもレストランでも好きなところに連れて行ってあげるから」

「高齢者は死亡率が高い」

「感染したら、ご近所にも迷惑がかかり、もうそこに住めなくなるかも」

さまざまな言葉で宥めたり、脅したりして、何とか思いとどまらせてきました。

ですが、ついに我慢の限界がやってきました。

「私はもうすぐ80歳だから、我慢して長生きするよりも、残りの人生を楽しく過ごしたい」

母のこの言葉は堪えました。

たしかに、外出を自粛していても、感染の可能性はゼロではないでしょう。

もし、母に何かあったら「こんなことなら、好きなように過ごさせてあげればよかった」と、後悔するかもしれません。

それでも、母が感染したらかなり危険ですし、母がすでに無症状感染者で、外出することで感染を広げてしまう可能性がある以上、心を鬼にして、ステイホームを続けてもらいました。

「お母さん、お願いだから、もう少しだけ我慢して。お母さんにはどうしても長生きして欲しいの」

母も私の泣き落としが効いたのか、どうにか思いとどまってくれました。

猛威は過ぎ去ったものの、コロナが完全に終結したわけではありません。

それまでは緊急事態宣言中ほどではないものの、外出を減らし、濃厚接触を避けるのが、今後の新しいライフスタイルになっていくのだと思います。

しかし、母がそれに耐えられるか、心配でなりません。

もし友達に誘われでもしたら、絶対に出かけたり、大人数で集まったりてしまうと思います。

そのとき、どうやって母を止めたらいいのか?

この悩みはしばらく解消しそうにありません。

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