コロナの影響で母の老人ホームが「面会禁止」に。今、私にできることは.../中道あん

20代で結婚して、2男1女を授かり、主婦として暮らしてきた中道あんさん。でも50代になると、夫との別居、女性としての身体の変化、母の介護...と、立て続けに「人生の転機」が訪れます。そんな激動の中で見つけた「50代からの人生を前向きに過ごすためのヒント」。今回は新型コロナウイルスの影響で面会禁止になった老人ホームで過ごすお母様への思いです。

前回の記事:50代の私がコロナの影響を受けて考えた「これからの働き方と、自分のお金の現実」

コロナの影響で母の老人ホームが「面会禁止」に。今、私にできることは.../中道あん pixta_11321237_S.jpg

コロナ感染防止策により、3月から母が入所する老人ホームは特別なことがない限り家族の面会が中止となりました。

コロナ騒動が起きた当初は、施設玄関で検温をし、体温が37.5度以上あれば面会禁止。

手指のアルコール消毒にマスクをした上で、各部屋での面会のみ許可されていました。

リビングでの面会は禁止です。

こんな風に注意はしていたのですが、入居者さんが1日おきに通院する病院で看護師さんがコロナを発症したことから、関係のあった入居者さんは部屋から出られないことになりました(幸い感染が広がらなかったようで、今は施設の中を自由に行動することが可能になりました)。

身近なところでニアミスの出来事をきくと、老人ホームも安全でないと思えました。

高齢者は基礎疾患がある方も多く、その点が心配です。

母は喘息と糖尿病を患っており、呼吸器に不安があります。

コロナに感染すればひとたまりもないと思います。

本来は差し入れなどしないほうがいいとは分かっていますが、わがままなところのある母の性格上、唯一の楽しみである「差し入れ」までなくなってしまい、メンタルが落ちると...施設に迷惑をかけてしまうはずです。

というわけで、その当時は、除菌用ウエットティッシュでパッケージを拭くなどの対策をして差し入れをしていました。

効果的なのかどうなのかもわからない、気休めなのかもしれないなぁ...と思いつつ、できることはこれくらいしか思いかなかったのです。

ですが、4月のある日、施設から電話がかかってきました。

厚生労働省からの指導で「一切の面会を禁止する」ということでした。

感染リスクを考慮すれば当然の処置だと思います。

そして母もそのことへの理解はあるようでした。

外出自粛の今、私たちも家にこもりがちで、せいぜい犬の散歩かスーパーに出かけるくらい。

それによって、多少のストレスを感じるようになりました。

私たちですらそうなのです。

普段から外部との接触が少ない施設にいる母は、家族との面会ができない理由は理解していても強いストレスを抱えていると予想できますし、わがままな母ですが、やはりかわいそうに思います。

施設の職員さんも、入居者の方の心のケアなどに心を配る必要が出て、以前に増して負担が増えているのではないかと思います。

そこで、うちの場合は施設ともよく相談をして、私が玄関先の内側ドアまで入っていってガラスドアを隔てて顔を見せに行くこと、手を振るくらいのジェスチャー、差し入れはOKに。

また、何かあれば事務所の電話を利用して家族へ電話をかけることも、家族からの電話もできることとなりました。

コロナが収束するのがいつになるのかはわかりませんが、やはり高齢者は自分で判断なり行動なりできない人も多いので、社会の援助は必要不可欠だと思います。

しかし、最前線で助けていただいている施設職員さんが感染する可能性もあります。

感染拡大が続けば、施設の運営はどうなるだろうか?と思うことがあります。

しかし、こればっかりは自分でコントロールのできないことなので、そうなった時のことを考えて腹を括り、万が一を考えておかなければいけないのかもしれません。

アラフィフ、アラカンの皆さん、必読です! 中道あんさんの記事リストはこちら

健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
記事に使用している画像はイメージです。
 

中道あん


「女性の生き方ブログ!50代を丁寧に生きる、あんさん流」主宰。Ameba公式トップブロガー。結婚22年で夫と別居。自立した人生を送るため正社員として働いていたが、2019年2月「好きなことを仕事に」とフリーランスに転身。えいっと行動力を発揮して夢を叶える女性をつくるEitonessを提唱、ブログ講座やコミュニティの運営を 行っている。現在、社会人の長男、長女と同居。要介護2の実母は3年半同居生活の後有料老人ホームにて暮らしている。

中道あんさんのブログ:アラフィフの生き方ブログ|50代を丁寧に生きる、あんさん流

50life_cover-obi.jpg

『50代、もう一度「ひとり時間」』(KADOKAWA)

20代で結婚、2男1女を授かり、主婦として普通に生きてきた。でも50代になると人生の転機が頼まれもしないのに訪れる。夫との別居、母の介護、女性としての身体の変化、子どもたちの成長。そこから見つけた「ひとりの楽しみ」をあますところなく伝え続ける、「あんさん」流のアラフィフライフ。50代からの人生を前向きに過ごすためのヒントが満載。

週3日、LINEでオススメ記事が届く!

この記事に関連する「みなさんの体験記」のキーワード

PAGE TOP