<この体験記を書いた人>
ペンネーム:シーサー
性別:女
年齢:50
プロフィール:長年仕事をしていましたが、これからは自分の時間を自分のために......と専業主婦になったばかり。
下町雰囲気満載の土地に引っ越して20年。
子供達が小さかった頃は、ご近所の人達に助けられてきました。
特に我が家の裏のご近所さんは面倒見が良く、とても仲良くお付き合いをしています。
ところが...思ってもみなかった「ご近所トラブル未遂」が起こったのです。
それは、言うなれば「我が家の前に誰かが野良猫のエサを置いていく問題」。
そもそも我が家の周囲には猫好きの人が多く、野良猫にエサをあげる人たちが結構います。
もちろん、皆それぞれ自分の家の前でエサをあげています。
うちは犬を飼っていることもあり、エサはあげていませんでしたが、私も動物は嫌いではないので、皆さんがエサをあげていること自体は何とも思ってはいませんでした。
(周囲が猫のオシッコ臭くなるのは気になりますが)
しかし...そんな中、それは起こりました。
きっかけは半年程前。
夜中にうちの犬が、週に2~3回、吠えるようになったのです。
もともと我が家の犬は臆病な性格。
普段から外の音に過剰に反応することが多いため、その時は特に気にしていませんでした。
でも、たまたま少し前に犬が吠え出した時のことです。
まだ寝ていなかった私は、気になって窓から外を覗いてみたんです。
すると...「逃げ去るような人影」が見えたのです。
我が家には年頃の娘がいます。
すぐに「ストーカー」の文字が頭をよぎり、用心しながら外に出てみると、家の車の前に猫のエサが置いてあるのを発見しました。
明らかに誰かが夜中、意図的に我が家の車の前に野良猫のエサを置いているのでしょう。
そして数日後、決定的なことが起こりました。
熟睡していた犬が激しく吠え始めそうになった時に、2階の窓からそっと外を見ると...そこには近所でも特に親しくしている「裏の家のご近所さん」がいたのです。
「一体何のために? 嫌がらせ?」
色々考えたのですが、理由は一向に思い浮かびません。
直接、言いに行こうかとも思いましたが...勇気が出ません。
そこで、私は一計を案じました。
犬の散歩コースを「裏のご近所さんの家の前を通る」ようにして、運よく会った時に「相談するふり」をすることにしたのです。
数日後、散歩をしていると、家の前を掃除しているご近所さんが。
よし!と話しかけました。
「誰かが家の車の前に野良猫のエサを置いていくんです。気持ち悪いから警察に相談しようと思っているけど、どう思います?」
そう言ってみると、ご近所さんはかなり慌てた様子で色々聞いてきました。
「顔は見たの?」
「男だった?女だった?」
などなど......。
そして、最後には私にこう言ってきました。
「他にも被害に遭っている人がいるかもしれないから、周囲に聞いてみるから、もう少し待っていて」
私は内心、おかしくてたまりませんでしたが、お礼を言って家に戻りました。
その日の夕方、ご近所さんは「他にも我家と同じようなことをされた人がいて、その人は玄関にセンサーライトを付けたらエサを置かれなくなった」と言いに家までやって来ました。
そして...犯人が顔見知りだとお互い気まずいから、我が家もセンサーを取り付けたらどうかと言うのです。
白々しい演技に呆れてしまいましたが、これで家の車の前に野良猫のエサは二度と置かれないだろうと確信しました。
果たして、なぜエサを置いたのか...その理由が聞けなかったのはモヤモヤしますが、今後のことを考えると、我ながらナイスな解決方法だったと思っています。
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