<この体験記を書いた人>
ペンネーム:かがやき
性別:女
年齢:50
プロフィール:高校生の女の子、中学生の男の子と主人の4人暮らし。なんでも話せる風通しの良い家族でいたいです。
我が家には二人の子供がいます。
上が娘で、息子は4つ下です。
息子は発達障害があり、成長がゆっくり。
よく周りから「大変だね」と言われるくらい、一筋縄ではいかない子育てをしていました。
娘と同じ幼稚園に行かせるつもりでしたが「成長が追い付いていない」「うちでは対応できない」と入園を断られる事態に。
「弟が使うから」と制服も、鞄も、とても丁寧に使ってくれていた娘。
彼女にこの話をしたときの、とっても残念そうな顔を、今でも忘れることができません。
息子はみんなに追いつけるように、言語療法や、作業療法の訓練を必死に頑張りましたが、周りの子もすごい速さで成長するので、なかなか追いつくことはできませんでした。
上の子の授業参観に連れていったときは、大きな声を出してしまったり、うろうろしてしまったり。
娘は「あなたの弟は変!」とからかわれることもあったようです。
自ずと生活は下の子中心だったので、「しっかりもの」のお姉ちゃんには随分と甘えてしまい、我慢をさせていたと思います。
もしかしたら「弟なんていなければいいのに」って思っているのでは...と心配もしました。
そこで、ある日、娘と二人になったのを見計らって、それとなく聞いてみたんです。
そうしたら...良い意味で裏切られました。
「弟のことは、全然変だと思わない」
「こんなにかわいい弟を悪くいう人は許せない!」
私に気を遣っているのではありません。
その目は強く、まっすぐでした。
息子はこのお姉ちゃんがいるから、我が家を選んで生れてきたのではないか、と思うほどでした。
しかし、弟を大事に思う気持ちはありがたいと思いつつも、上の子は上の子の人生を歩んでほしい、自分の勉強したいこと、やりたいことを思い切りやってほしい!
親としてそんな気持ちもあります。
そろそろ将来のことを考え始める高校2年生。
娘は「作業療法士になりたい」という夢を打ち明けてくれました。
発達障害の子どもは体幹が弱く、不器用さんが多いそうです。
しっかり手先を動かすことで脳の刺激となり、体の使い方も上手になるとのこと。
息子の幼少時代よりも現在は早期療育が充実しており、彼女も子どもの発達支援に役立ちたいと思い、発達支援の施設のボランティアにも参加しています。
娘はまだ高校生。
これから勉強を続けていくうちに、夢が変わるかもしれません。
ですが、現時点でこれだけしっかりとした夢を持っている娘を誇りに思います。
きっとあなたなら、子どもにも親御さんにも寄り沿うことができる作業療法士さんになれるはず!
我慢ばかりさせていたと負い目を感じていましたが、娘の夢をしっかりサポートしてあげたいです。
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