実家はうっすら「お酒の匂い」がするように...アルコールに溺れる父の「遠距離介護の難しさ」

<この体験記を書いた人>

ペンネーム:もか。
性別:女
年齢:43
プロフィール:事実婚の夫50歳、22歳娘(大学生)、8歳息子、4人家族の会社員の主婦です。

実家はうっすら「お酒の匂い」がするように...アルコールに溺れる父の「遠距離介護の難しさ」 24.jpg

地方に住んでいる73歳実父の「遠距離介護」で、忙しい日々をおくっています。

父は高齢なうえ、アルコール依存症・糖尿病・軽度の認知症を患っています。

しかも父の暴言に耐え兼ねた実母が出て行ってしまったため、現在は実家に一人暮らしです。

私も会社勤めなので、父の様子を見るときは有給を使って実家に戻り、子供は自宅でお留守番です。

少し前までは、「子どもと一緒に帰省して、孫の顔を見せつつ食事などして...」と楽しい思い出がたくさんあった実家なのに、今は全く違う様子になってしまいました。

父は私が帰省すると、それでも嬉しいのか「大丈夫だ」と言いながらまたお酒を飲みます。

そして泥酔です。

「自分が介護が必要な状況」とは思っていないんです。

そして、私もおらず一人の日々は、昼夜逆転生活。

「眠れない」と言いながら、量は少ないものの、お酒を飲むんです。

いつしか実家にはいつもうっすらお酒の匂いがするようになり、夏は蚊やハエが飛び回って不衛生な状態。

そんな状態ではいけない!と、私は介護認定とヘルパーの派遣申請、デイサービスの利用を始めました。

父自身は「自分は大丈夫」と思っているので、当初は受け入れませんでした。

ですが、時間を持て余し孤独だったのでしょう。

少しづつではありますが受け入れてくれ、「お酒だけの状態」から抜け出せそうな感じはあります。

ですが、まだまだ問題は深いです。

まず父は完全にお酒を断てていないため、持病の糖尿が悪化しています。

時折足の感覚がなくなるそうで、転倒を繰り返して体はあざだらけです。

今後、大きなケガをして寝たきりの状態になると大変なので「お酒はやめて」といつも言っていますが、効果がありません。

歩行が困難なので、時間を持て余し、その時間を埋めるためにお酒を飲む......という、負のスパイラルに陥っています。

また、デイサービスでも問題が。

父がお世話になっている施設は、平均年齢が80歳超で、認知症の方も多いのですが、父は「自分はここに来るような人間じゃない」と思っているようなのです。

その思いからか、デイサービスに行っても運動などをしないどころか、他の利用者の方と口喧嘩する始末......。

あまりの「自覚のなさ」に情けなくなります...。

本当の父は子供好きで、人が好きで、そして社会に貢献することが好きな、温厚で優しい人。

それをよく知っているので、辛くてもこれからも介護していかなくては、とは思っています。

介護は始まったばかり。

自分の生活との帳尻を合わせながらやっていかなければ、と決意を固める一方で、ついため息が出てしまいます。

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