母に愛想を尽かされ一人暮らしの酒好き実父。忙しい中、頑張って介護してきたけれど...

<この体験記を書いた人>

ペンネーム:もか。
性別:女
年齢:43
プロフィール:2人の子持ち、バツイチ。現在事実婚の夫と4人家族の会社員ママです。

母に愛想を尽かされ一人暮らしの酒好き実父。忙しい中、頑張って介護してきたけれど... 12.jpg

ここ1、2年で深刻になった、我が家の実父(72歳)の介護問題。

高齢・体が不自由・酒好き・独居・遠方介護......。

これらが、私にのしかかってきた現実です。

私は再婚で事実婚の旦那(51歳)とその旦那との子供(8歳の男子)、連れ子(22歳の女子)の4人家族で都心に住んでいます。

日中はフルタイムで会社員をしています。

一方の父は、車で3時間ほどのところの実家で一人暮らし。実家の割と近くには、私の実兄も住んでいます。

父と母は私たち兄妹が幼いころから別居。

父は3年前まで別のところで暮らしていましたが、お酒せいで体を悪くした父は、母がいる実家に戻ってきたのです。

でも父はアルコールをやめられませんでした。

さらに母に対して素直になれないまま、暴言や酷い態度で接するため、なんと今度は母が実家から出ていってしまったのです。

こうして父は一人暮らしになりました。

徐々に孤独感も増してきたのでしょう。

飲酒量が増え、昼夜逆転生活。

足元がおぼつかなくなって、転倒を繰り返し、日に日に弱っていきました。

そんな父ですが、子供や他人には決して飲酒で乱暴になったりするような人ではありません。

むしろ温厚な人柄なのです。

だから私は、好き勝手に暮らしてきた父でも、なんとか今よりも元気を取り戻してもらいたい、お酒は控えてもらいたいと、忙しいなか帰省したり、連絡をとったりしていました。

兄家族もたびたび実家に行っては、父の病院通いに月一くらいで付き添ってくれています。

ですが義姉のご両親も介護中で、父の方にはあまり目を向けられない状況なのだそうです。

そういった事情もあり、私の負担がどんどん増えてきました。

さらに悪いことに「父の介護が十分にできていない」と感じるもどかしさで、私は精神状態が不安定に......。

「あれもこれも」と考えて、時折パニックになることもありました。

そして、そうした私の状態が「家族にも悪影響を与えている」と思うことが多くなってきたのです。

現在大学生の長女は就職活動の真っ最中で、将来の相談にのってあげたい時期。

小学3年生息子にも、まだまだたくさん手を掛けてあげたいと思っています。

ですが、父の介護もあるため、なかなか時間が割けません。

夫は協力的で相談にのってくれますが、最近の情緒不安定な私に、不安を覚えているようです。

そこで冷静になって立ち止まり考えることにしました。

今自分にとって一番大切なものはなにか。

それは家族です。

家族にストレスを与えてしまうことは本望ではありません。

ママが大変だからと、子供達も気丈にふるまってくれているのは分かるし、夫も気をつかってくれてます。

私がやらなければいけないことは、おろおろするのではなく、今の自分に何ができて何ができないのかを見極めること。

体は一つしかない。だから出来ることをやってゆくしかない――。

そう気づきました。

現在は介護認定がおりたので、デイサービスやヘルパーを利用させてもらえる機会が増えてきました。

これからはケアマネージャーさんと連絡を取りあい、できることはお任せしたいと思っています。

ただ、父が感じているだろう寂しさや孤独感を埋めてあげたいという気持ちも常にあり、時折胸が苦しくなります。

それでも、今置かれている自分の状況を見極めて、試行錯誤しながらやっていくつもりです。

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