<この体験記を書いた人>
ペンネーム:ぽぽろん
性別:女
年齢:52
プロフィール:主婦歴30年。未だに同じ味の料理が作れないポンコツ。
高校三年生の息子がいます。
夫が家事をほとんどしないので、息子には当たり前のように家事をする男性になって欲しく、小さい頃から少しずつ色々なことをさせてきました。
「家事のできる男の子はモテるんだよ〜」と教えて、できたら「すごいすごい」と大げさに褒め、おだてて育てました。
洗濯物の取り込みから始めて、取り込んだらたたんでクローゼットにしまうことも教えました。
今では私が仕事の週末、洗濯機を回すところから全部任せられるようになりました。
ゴミ出しも彼の役目で、何曜日が何ゴミ、と把握していて、資源ごみの日には慣れた手つきでダンボールをたたんでまとめ、缶を潰す作業を黙々とこなします。
頼めば電球の取り替えやちょっとしたDIYなどもしてくれます。
ただ、料理だけは苦手なようで積極的に作ろうとはしませんが、夕食時私が調理していると、言わなくてもテーブルを拭き、箸を並べて準備を手伝ってくれるので助かります。
風呂上がりに、ソファで食事ができるのを缶ビールを飲みながらただ待っている夫には舌打ちをしたい気分になるのですが。
上に姉が2人いる末っ子長男で、それぞれ年が離れているので小さい頃から姉弟喧嘩もほとんどなく、暴れまわったり手を焼くことのほとんどない、男の子にしては育てやすい子どもでした。
頼まれたら嫌と言わないので、姉たちからはうまく使われていたこともあったようですが、おかげで女子の気持ちを忖度することも自然と学んだようです。
姉2人が独立してからは、まるで初めから一人っ子だったかのように錯覚してしまいます。
学校であったことや友人のこともよく喋り、今のところ反抗期もないので、逆にこんなに素直で大丈夫かな、と心配になることもあるくらいです。
先日、そんな息子と久しぶりに買い物に行く機会がありました。
何も頼んでいないのにショッピングモールで買ったものを当たり前のように持ってくれ、スーパーでは買った食料品を袋に詰めてくれ、ドアを開けて待っていてくれる息子。
そんな姿をみると、いつの間にこんなに頼もしくなったのかと感心しました。
ただ、私が年を取ってかばわれるほうの立場になったような気がして、若干の寂しさも感じたのですが。
大学生になったら離れて暮らすことになります。
身についた家事力を生かして、1人でもちゃんと生活して欲しいと願っています。
そして、いつの日か「お義母さんがしつけてくれたので、家事をなんでもしてくれて助かります」とお嫁さんになった人に言われたいなあと妄想しながら、離れるまでにどうやって料理を仕込もうかと考える日々なのです。
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