こんにちは。「ブログキッチン夫婦」を運営しているべにゆうです。
今回は、近頃また自然災害が多いことから、以前経験したことが何かのためになればと思い書きました。
前回の記事:浸水寸前でも頑なに避難を拒否する高齢の父。台風19号を経験して/キッチン夫婦(夫)
私は東日本大震災を宮城県の実家で経験しました。海からは直線で10kmほど離れた地域で、津波の被害はありませんでした。
しかし同じ県内でも同じ市町村内であっても、ライフラインの損傷など被災の状況や度合いはずいぶんと変わります。これはあくまでも私が当時住んでいた、いち地域での体験談です。
震災後、私のいた地域では電気、ガス、水道が止まりました。日の出とともに起き出して、「周囲の被災の状況は?」「給水車は来るのか?」「開いてるお店はあるの?」などできる情報収集をしました。日中にやれることをすませ、日の入りと共に家の中にこもり、休むしかないような感じでした。
懐中電灯と100時間ろうそくという災害用のろうそくを灯し、情報はラジオから。夜がずいぶん長く感じたのを思い出します。
もちろん、スマホを充電できないというのもありますが、むろん充電できてもずっと圏外が表示されたままで使えませんでした。
私が当時持っていた携帯電話は他社のよりも、圏外になっている期間が長かったため、友達が「べにゆうちゃんだけ連絡がとれない」と心配していたそうです。
スマホの充電に関しては車からもできるので、ガソリンが十分あった人は、当時はワンセグでテレビを観ていました。
普段はプロパンガスと電気を使っている実家。
都市ガスの復旧は大変は期日を要しますが、プロパンガスは業者さんに安全を確認してもらえば2、3日後には使えました。卓上カセットコンロもありましたが、余震がしょっちゅうあり始めは怖かったのですぐには使えませんでした。
電気が復旧する前、昼にプロパンガスで土鍋を使いご飯を炊きました。この時のご飯はそれはそれはとても美味しかったです。
しばらくは買い物に行ける状況でもないので、家にある物を片っ端から食べていました。
しかし卓上コンロを使うのが怖かった一方で、災害時に使えるようにと小さい石油ストーブを普段からヒーターと併用して使っていたので、朝晩の寒さをしのぐために役立てました。
それとストーブの上にアルミをしいて、お湯を沸かしたり、とにかく焼けるものを焼いて食べました。
また、ライフラインが遮断された中で切実に困るのは衛生面です。
水が出ないとお風呂にも入れない、手も洗えない、トイレの問題が出てきます。
3月でまだ寒かったということで、汗はさほどかかなかったと思うのですが、髪を洗いたかったです。
水のいらないシャンプー=ドライシャンプーを持っていれば、きっとすっきりしただろうと思います。
髪を洗ったところで、電気がこないうちはドライヤーも使えないので乾かせずに風邪をひくだけですし。身体は拭くだけでも違うので、赤ちゃんのお尻拭きシートなんかも役立つと思います。
トイレはバケツなどに入れた水を流して使用することができますが、少量では足りません。初日は、お風呂に貯めておいた水を使用しました。
停電して8日目に通電。
"あぁ、電気きたぁ" 本当にほっとした瞬間でした。
状況が落ち着いてくると、市や町の公共のお風呂、また私設の入浴施設でもお風呂を開放してくれるところもありましたが、そのくらいの頃には、自分の地域では家の水道と電気も使えるようになっていました。
しかし同じ町内でも水道が復旧するに1か月かかったところがあり、自宅のお風呂を知人にも使ってらったことがあります。
私は当時、自宅にいる両親とペットの犬2匹と猫1匹を守りたいということで精いっぱいで、他になんの人助けをすることができませんでした。
振り返ると、ほんとにできなかったのかと少し後ろめたい気持ちになることもあります。
しかし、先にも書いたように、一つとして同じ状況はないでしょう。
なんの災害、どこにいる、いつ、昼か夜か、誰といるか・・・状況はさまざまです。
これをしておけば必ず安全、安心というものはないかもしれませんが、無理なく気負うことなく、でもできる備えや心構えをしておきたいと思います。
その当時を思い出して、土鍋ご飯の紹介です。
震災後、たまに土鍋でご飯を炊くようになりました。特別に忘れられない味です。
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『土鍋の炊き方』
①お米を洗う
②30分ほど米を水に漬ける。米2合に対して水400ml~450ml
③蓋をして中火にかけ沸騰させ、弱火で15分ほど炊く
④蓋を開けて見て固くないか確認
⑤10分程度蒸らしたらできあがり ※蒸らす時は穴を箸でふさぐと良い
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