<この体験記を書いた人>
ペンネーム:つばき
性別:女
年齢:45
プロフィール:専業主婦です。夫と中学生と高校生の息子2人と暮らしています。
主人は次男です。結婚を考えたときは、義両親は長男一家と同居することに決定していました。ですので、普段から反りがあわない義両親との同居が決まったことは、私にとって青天の霹靂としか思えない出来事でした。
主人の実家近くに住んでいた義兄一家が東京に転勤になり、定年まで東京住まいになることになったのが、私達との同居のきっかけでした。私達家族は、結婚後義両親が経営しているアパートを借りて暮らしていましたが、そのアパートは老朽化してきており、また場所が悪いこともあって新規入居者もなく、経営を維持するのが難しくなってきていたようです。
それで、アパートを取り壊し、同じく老朽化していた義両親の持ち家を、私達家族との二世帯住居に立て直す話が持ち上がってしまったのです。
平穏な生活をこの先も維持できるように、様々な二世帯住宅の間取りを検討しました。そして私達家族は外階段を使っての二階住まい、義両親は一階住まい、キッチンやお風呂、トイレは両方につけ、玄関別の顔を合わせなくても住む完全二世帯住居にすることにしました。
工務店との打ち合わせには私達も毎回同席し、納得のいく間取りになったことに、すっかり安心しきっていました。ですが、とんでもないことが起こっていたのです。
工事が始まり、木材が組み立てられていく工程で、外階段らしきものが見当たらないことに気づきました。不思議に思って工務店の方に図面を見せてもらったところ、なんと、私たちが同席して最終確認した図面とは全く異なる内容になっていたのです。
まず、外階段付きの完全二世帯住宅だったはずなのに、玄関は一階の広々とした立派な玄関のみ、二階の私達住居に移動するには、玄関から続く内階段を使うように変更されていました。さらに驚くことに、2階のお風呂はシャワーのみの狭いものに、システムキッチンも3口コンロから2口コンロの小さなものに変更されていたのです。
義両親が懇意にしている工務店だったので、結果に満足していなかった見栄っ張りな義両親は、「このままでは玄関が狭くて知人を呼ぶのに恥ずかしい」、「玄関や客室の材木を高級なものにしてほしい」などを私達抜きで話し合ったそうなのです。自分達の住まいを見栄えの良い立派なものにするために、一階の床の間と大黒柱、広い玄関の上がり框には無垢の一枚板などの高級木材を使用することにしたいというため、私達家族の住む2階の水回りや外階段にかかる費用をかなり削減することになり、この図面になったということでした。
主人が元の間取りにするようお願いしましたが、すでに枠組みができあがっており変更不可能とのこと。それを聞いて、私は絶望的な気分になりました。
出来上がった義両親ご自慢の新築の二世帯住宅には、ご友人の方々が毎日のように訪ねていらっしゃっています。その度に階段下から「つばきさ~ん、お客様にお茶をお出しして」と呼ばれています。こんなはずではなかった......。
工事が始まる直前にも図面を確認しておけばよかったと、後悔と不満だらけの毎日を過ごしています。
関連記事:二世帯住宅の光熱費ってどうしてる?払わなくなった義両親にモヤモヤ
- ※
- 健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
- ※
- 記事に使用している画像はイメージです。