萬田久子さんインタビュー(1)「60代を元気に過ごすために50代最後の年に何かしておきたかった」

1804p032_01.jpg4月で還暦を迎える萬田久子さん。すらりとした体形も豊かな長い髪も、デビューのころから変わらない印象で、年齢を感じさせません。女優ならではの華やかなオーラを放ちながらも、バラエティ番組などで時折見せる飾らない素顔は、とてもチャーミング。60歳を前に、新刊『Age is just a number(エイジ イズ ジャスト ア ナンバー)! オンナのキレイ、秘密のTheory(セオリー) 』(KADOKAWA)を上梓(じょうし)。いつも生き生き若々しくファッショナブルな萬田さんに、人生を楽しんで輝くコツを伺いました。

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「9」の年齢に何かを起こせば、次の10年も頑張れる

萬田さんの人生において、「9」のつく年齢のときには、必ず転機となる大きな出来事があったそうです。
「振り返ってみると、9の年齢に何かを起こせば、モチベーションとなり、次の10年も頑張れるということかもしれませんね。それが自分のジンクスになっています」。

19歳でミス・ユニバース日本代表に選ばれたことは、その後芸能界に入るきっかけとなりました。29歳のときには、ニューヨークで息子さんを出産。当時そのニュースに驚いた方も多かったことと思います。子育てに仕事にと奮闘した30代の終わり、39歳で出演した舞台『隠れ菊』では、山田五十鈴さん、十朱幸代さんと共演。女優という仕事の面白さに目覚め、その後の仕事の指針となる作品との出会いでした。49歳には、単身でイギリスへ短期留学。初めて全て自分でやらねばならない海外でのひとり暮らしを経て、個人事務所を立ち上げることになりました。

「50代最後の年にも、何かしておきたい。四国八十八ヶ所巡礼の旅がいいか? インドでヨガの修行がいいか? 結果、直感的にホノルルマラソンに挑戦することに決めました」。

若いころから体のメンテナンスには気を配り、エアロビクス、ヨガ、ストレッチ、水泳、ゴルフを続けてきた萬田さんですが、本格的に走ったことはなかったとか。さっそくトレーナーの指導のもと、フルマラソン完走に向けてジョギングや筋トレを開始。本番の半年前のことでしたが、この日を境に大好きだったお酒もキッパリ断つことにしました。

「これを機に、お酒との付き合い方を見直したいと思いました。若いころからずっと年に380日くらい飲んでいたので(笑)、マラソンが終わるまで断酒して、一度体をリセットしようと決めたのです」。

走り始めて3カ月ほどたつと、確実に体が変化。体調が良くなり、体重は5~6㎏増えたのに、サイズは変わらなかったそうです。

「筋肉って、重いんですね。最初は一時的に脚が太くなり、『これじゃあ、ルブタンのピンヒールが履けなくなる。走るのをやめようかしら』と真剣に悩みましたが(笑)、3カ月過ぎたころから筋肉が引き締まってきて、ピンヒールもちゃんと履ける脚に戻りました」。

週3日のペースで無理なく走り続け、昨年12月10日に見事ホノルルマラソンを完走。その様子は、レギュラーを務める番組「和風総本家」(テレビ東京系)でも放映されました。

「東MAX(アズマックス<東 貴博>)さんなど、番組のメンバーとチームで参加したので、すごく楽しかった。終わってしまうのが寂しくて、ゴールしたくないと思ったほどです。おかげさまでひざを痛めることもなく走り終え、半年間の断酒も達成しました」。

その後、お酒は解禁となりましたが、ジョギングは現在も続けているという萬田さん。「次の目標は、フランスのボルドー地方で開催されるメドックマラソン」と、早くもマラソン2回目への挑戦に意欲満々。60代になっても、元気な10年間が過ごせるのは間違いなさそうです。

 

年齢に合った『きれいを』目指すためには...

洗練されたカッコいい女性というイメージの強い萬田さんですが、意外なことにかわいいものが大好きという少女のような一面も!
「特にバービー人形とブライス人形は、たくさん集めています」。
どちらもアメリカ製で、ファッションセンス抜群のところが、萬田さんのハートにビビッときたようです。

「洋裁の仕事をしていた亡き母の影響が大きいですね。母の部屋には、いつも『装苑』『マダム』『ミセス』など、当時最先端のファッション雑誌がたくさんあり、それを参考にお客様の洋服を仕立てる姿を見て育ちました。小さいころから私も、そういう雑誌を見て、母におしゃれな服を作ってもらって着ていました。そんな思い出とも重なるせいか、バービーやブライスを眺めているだけで、幸せな気持ちになります」。

3歳のときに初めて買ってもらったバービー人形は、いまでも宝物として、自宅の人形コーナーの真ん中に大切に飾っているのだそう。
萬田さんのファッションアイテムとして、欠かせないものといえば帽子。つば広の帽子を粋にかぶって、颯爽(さっそう)と歩く姿が似合います。

「帽子は大好きで、体の一部みたい。帽子をかぶらないで出かけると、何か忘れ物をした気持ちになります。もともとは若いころ、時代劇への出演が多く、京都でかつらを着けて撮影した後すぐ新幹線に飛び乗ると、髪がぺちゃんこになっていたのを隠すため、帽子をかぶるようになったのですが。深くかぶれば、車内で寝るときも重宝しますしね」。

気が付けば、さまざまな素材やデザインの帽子が出番を待っています。季節や服装に合わせて選ぶのが、楽しみになっているとか。帽子のおしゃれ、ぜひ参考にしたいものです。

 


萬田久子さんの元気の法則

その1 「59歳」を記念してホノルルマラソン出場
2017年12月10日、59歳で初のフルマラソンに挑戦。42.195㎞を7時間5分で完走しました。本番に備え、ワイキキにほど近いカピオラニ公園で早朝ジョギングしていたとき、周りに神秘的な光が現れました。「自然からのご褒美かしら!」


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その2 バービー人形にブライス人形。かわいいものが大好き!
右端は、3歳で初めて買ってもらったバービー人形。黒いファッションのブライス人形(左の2体)は、萬田さんと(萬田さんの)パートナーに見立てて知り合いが贈ってくれました。懐中時計もパートナーの愛用品でした。

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その3 コレクションの帽子と靴の中からその日の服装に合わせて選ぶ
萬田さんのトレードマークでもある帽子。つばの広いハットやソフト帽、ベレー帽、ハンティング、キャップなど、バリエーションは豊富です。季節や服装、TPOに合わせ、帽子のおしゃれを楽しんでいます。靴は、クリスチャン ルブタンのピンヒールがお気に入り。普段からヒールの高い靴を履くように心がけ、パーティーでは16cmのピンヒールを履くこともあるそうです。

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取材・文/川島敦子 撮影(人物)/下村一喜(UM) 撮影(物)/高木昭仁 ヘアメイク/黒田啓蔵(Three PEACE)

次の記事「萬田久子さん インタビュー(2)「若いころより生きることが楽に。これからの自分がすごく楽しみ。」」はこちら。

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萬田久子(まんだ・ひさこ)さん

1958年4月13日生まれ。大阪府出身。78年、ミス・ユニバース日本代表に選ばれ、80年、NHKの連続テレビ小説「なっちゃんの写真館」で女優デビュー。以降、ドラマ、映画、舞台、海外ドラマの吹き替えなどで活躍。きものもトレンドの洋服もさらりと着こなすファッションリーダーとして、そして"憧れの女性"として、幅広い層の女性たちから支持を集める。

『Age is just a number(エイジ イズ ジャスト ア ナンバー)! オンナのキレイ、秘密のTheory(セオリー) 』

1,400円 KADOKAWA

還暦を前に、ますます美しさに磨きがかかる萬田さんが、これまでの半生を振り返りながら、「いまをすてきに生きるコツ」を伝えます。全7章からなる本書は、「美容」「健康」「おしゃれ」「人間関係」、そして「愛」についてつづられています。最愛のパートナーとの出会いと別れ、子どもへの想い、母への想い...、濃密かつ、素直で飾らない筆致が胸に迫ります。

この記事は『毎日が発見』2018年4月号に掲載の情報です。
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