理想の人生とは? 転職を考える夫に対する、義父の言葉が重かった

<この体験記を書いた人>

ペンネーム:つよぽん
性別:女
年齢:38
プロフィール:2児のママです。40歳夫が転職を検討していることが判明し、将来のことが心配でハラハラしています。

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私には40歳の夫がいます。高校を卒業後に食品会社へ就職。肉体労働がメインのお仕事で、毎日疲れて帰ってくる姿を見てきました。お金を稼ぐというのは、本当に大変なことだと夫の姿を見てつくづく感じます。

入社して22年目に突入したころのこと。いつものように夫と一緒にベッドに入り、眠りにつこうとしたときでした。突然「実は......転職を考えている」と夫が言ってきたのです。

まさかの発言に動揺した私。そんなこと、今まで想像したこともありませんでした。

夫は、自分のやりたい仕事を考える間もなく、社会人になったと言葉を絞りだしました。

確かに、夫が就職をした年齢は若干18歳です。自分に合う仕事を考えたり、探したりする心の余裕や時間もなかったことでしょう。夫は就職担当の先生から勧められた会社を受け、現在勤める会社に就職したと言います。

現在の会社に就職してから数年後に初めて「本当に自分のやりたい仕事」を考えるようになったと打ち明けてくれました。

本気で転職を考えている気持ちが、痛いほど伝わってきました。

しかし転職が成功するかどうかわかりませんので、正直なんて言葉を返せばよいのかと思いました。

夫は時間を見つけては有給休暇を取得し、平日にハローワークへ通うようになりました。そこで一社だけ気になる会社を見つけたようです。それは今の職種とは畑違いのIT会社。社員数は10人足らず。ただボーナスもなく、給料は現在より低いものでした。

自分のやりたい職種に転職したい夫の気持ちは痛いほどわかります。しかし私たちには、まだ5歳と7歳の子どもがいるのです。「子育て」という大事な仕事と責任があるなかで、安定性の見えない会社への転職は素直に応援することができません。

私は夫に今の生活環境が厳しくなる会社への転職は、簡単にYESとは言えないと伝えました。それでも夫は自分のやりたい仕事ができるからと言って、転職を前向きに検討しているのです。

夫婦の話合いがまとまらないので、となりに住む義父に相談することにしました。すると思いもしなかった義父の言葉に心が動かされました。

「自分の好きな仕事をすることだけが、理想の人生ではない。自分がやっている仕事を好きになることが一番大切なことだ」。

義父も毎日会社を辞めたいと思いながら、約40年間も同じ仕事を全うしてきたと話してくれました。辛い日も必ず笑える日につながると伝えてくれたのです。

義父の話は心にグサッと刺さるものがありました。夫も私と同じ感銘を受けたのでしょう。今まで見たことのない、真剣な眼差しで義父の話に耳を傾けていたのが印象的でした。

毎日のように転職をしたいと言っていた夫ですが、義父の話を聞いた日を境に一言も発さなくなりました。自分が今やっている仕事を好きになる......。とても奥深い言葉に、心を動かされたのかもしれません。

義父に相談して1週間が経過したころです。夫は私に「転職することを考え直す」と言ってきました。自分の父親のように、今の仕事を全うする強さを持ちたいと思ったようです。

夫は、現状に満足していない原因は会社ではなく、実は自分自身だということを義父の話で気づかされたと言っていました。仕事に対する考え方が変われば、きっと職場の景色も変わるはずだ、と。

苦しい坂も、必ず下り坂になる。これは仕事に限らず、子育てや人間関係など人生全般に言えることだと思いました。今回の転職騒動で、とても大切なことを義父に教わった気がします。

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