ゲリラ豪雨で満員電車が立ち往生! 満足に身動きも取れない過密空間と化した車内の緊迫の90分

<この体験記を書いた人>

ペンネーム:youhei514
性別:男
年齢:42
プロフィール:結婚12年目の会社員です。妻41歳、娘9歳、息子6歳の4人家族で、ごく平凡な家庭環境です。

ゲリラ豪雨で満員電車が立ち往生! 満足に身動きも取れない過密空間と化した車内の緊迫の90分 48.jpg

大気の状態が不安定なせいか、天気の急変が続いております。

天気が急変すると6年前、ゲリラ豪雨の被害によって電車に閉じ込められたことを思い出します。

忘れもしない2015年9月。

その年は、台風シーズンと重なってゲリラ豪雨の発生が非常に多く、地盤が緩んで陥没するなど、雨による被害が多発していたと記憶しています。

ある日、前日の天気予報通りに朝からバケツと扇風機をひっくり返したような大雨・強風でした。

残念ながら勤め先からは自宅待機の指示が出ていなかったため、意を決して合羽と長靴の完全装備で駅に向かいました。

電車の本数を極端に減らしているため、改札前まで乗客が溢れかえっているような状況でしたが、だいぶ遅れながらも何とか電車に乗ることができました。

が、この電車に乗ったのが運の尽き。

走り始めてから5分もしないうちに突然停車したのです。

状況を伝える車内アナウンスによると、前方の橋が水没したため、前進するのは無理とのこと。

そして、後続車が駅(私が乗った駅)に到着してしまったので、引き返すこともできないとのことです。

車内はというと、乗れるだけの人が無理やり乗り込んだため、身動きがほとんど取れないような密集具合。

職場に遅刻連絡をしようにも、カバンに入った携帯電話を取り出すために、手と足を右に左に少しずつずらしながら3分かかってようやく取り出せるような状況でした。

とはいえ、始めのうちは「すぐに動き出すだろう」と、楽観的に考えていました。

しかし、現実は甘くありませんでした。

9月でまだ気温が高い中の超満員電車なので、体感温度がどんどん上昇していきます。

さらに、停車して20分もすると冷房が止められ、さらにサウナ状態に拍車がかかっていきます。

車内アナウンスでは繰り返し水没の影響を伝えておりますが、いつ動き出すのかなどの情報がまったく入ってきません。

そんな状況のまま60分が経過した頃、私の位置から少し離れたところで男の人の叫び声が聞こえてきました。

「女性が意識を無くして倒れた! 誰か車掌を呼んでくれ!」

それを聞いた他の誰かも叫びました。

「こっちでも人が倒れている! 早く何とかしてくれ!」

怒声にも似た声があちこちで飛び交い始めました!

とはいえ、電車が駅に着かないことには体調不良の方を介抱することもできません。

それでも何とかしようと座席に座っている人からは、「こっちにたどり着ければ席を譲りますよ。来られそうですか?」など、みんなが協力してこの場を乗りきろうとする一体感が生まれてきました。

そして90分が経過した頃、車内アナウンスにて電車が出発駅に戻ることが告げられました。

車内では歓声が上がってみんなで喜びを分かち合いました。

5分後に到着し、ようやく解放されましたが、首、背中、腰に大きな痛みが残っていたため、その日は出社することができませんでした。

また、後日聞いた話では、体調が悪くなった方々も、降車後は大きく悪化することもなく、すぐに良くなったようです。

大変な思いをしましたが、大きな事故や病気に繋がらなかったことだけは、不幸中の幸いと思える出来事でした。

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