物静かだった義祖父が認知症で豹変。暴言、暴力、ついには雪の日に行方不明に...

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ペンネーム:つよぽん
性別:女
年齢:38
プロフィール:2児のアラフォーママです。義父方の祖父が認知症を患っており、初めて介護の大変さを目の当たりにしています。

※ 毎日が発見ネットの体験記は、すべて個人の体験に基づいているものです。

◇◇◇

結婚して義両親と同居をし始めたのは、私が28歳の時。すぐに介護の大変さを目の当たりにしました。

89歳の夫の祖父が、認知症を患っていました。祖父は私たちが住む地域から車で1時間ほど離れた田舎で祖母と2人暮らし。仕事をしていた義父は、週末になると実家へ帰って様子を見ていました。用事で田舎に帰れない時は電話をかけ、様子をうかがっています。私は、自分の親を気遣う義父の姿を尊敬の眼差しで見ていました。

私が初めて義祖父と顔を合わせたのは結婚してすぐのことです。今まで認知症を患っている人に出会ったことがなく、歓迎してもらえるのか正直不安でした。しかし実際に会うとニコニコ笑ってくれ、思っていたよりも元気そうで安心しました。飲んでいる薬はあるものの、寝たきりということはなく、足腰は元気です。

当時はまだ認知症の程度が軽く、誰が来たかを理解できる様子。ただすぐに忘れてしまうようでしたが、その瞬間でも喜んでもらえるなら会ってよかったと思いました。

ところが義祖父に会ってから半年後のことです。日に日に認知症が進行し、義祖母だけでは義祖父の面倒を見切れなくなってきました。

最初のうち義祖父は義父の存在を理解していましたが、認知症が進むにつれ自分の子どもさえ認識できなくなってきたのです。義祖母に意味不明な暴言を吐いたり、暴力をふるったりするようになりました。初めてその光景を目の当たりにしたとき、想像以上の衝撃を受けたものです。物静かだった義祖父は、もうどこにもいません。

季節は真冬。その年一番の寒波がやってきた日に、とうとう悲劇は起こりました。義祖母から「朝起きると義祖父がいない」と電話がはいったのです。道路には30cmほど雪が降り積もっていました。こんな寒い日にどこに行ってしまったのか......。緊迫した空気が漂います。とにかく探しに行かなくては!と、義両親と夫、義妹の5人家族総出で義祖父を探しに行きました。

実家のまわりを見ると雪道に義祖父が歩いた足跡がたくさん残っています。足跡を頼りに色々な所を探しますが、なかなか見つかりません。警察に行方不明者届を出しに行こうと思ったその時でした。「いたぞー!」と叫ぶ義父の声が聞こえ駆けつけると、実家の裏山で倒れている義祖父の姿を発見しました。体は冷たくなり、意識がありません。あまりにも衝撃的な光景で言葉がでませんでした。義祖父の命は助かるのだろうか......。最悪なことばかり頭によぎります。急いで救急車を呼び病院へ運んでもらいました。

病院側の迅速な処置のおかげで、義祖父の命は助かりました。3日間程度の入院ですみ、本当によかったです。義祖父を発見した時はダメかもしれないと誰しも思っていただけに、助かったのが奇跡だと思いました。発見するのが遅ければ、どうなっていたか分かりません。きっと神様が助けてくれたのでしょう。

何ごともなく安心しきっていましたが、義祖父の意識が戻ってからも大変です。突然「家に帰る」と言い出し、点滴を外そうとしています。義祖父の動きをとめようとする義父。怒鳴り散らす義祖父の姿を見て、せっかく助かったのにホッとする間もないと思いました。初めて会った時にニコニコ笑っていた義祖父には、もう会えないのだろうか。なんだか悲しく、悔しい気持ちでいっぱいでした。

介護の大変さは想像以上のものです。苦労や悲しみ、悔しさ......色々な感情と向きあっていかなければなりません。認知症が治る時代がいつかきてほしいです。

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