「物」よりも「経験」にお金を使うように。50代からの「幸福度の上げ方」を考える/中道あん

20代で結婚、2男1女を授かり、主婦として暮らしてきた中道あんさん。でも50代になると、夫との別居、女性としての身体の変化、母の介護...と、立て続けに「人生の転機」が訪れます。そんな激動の中で見つけた「50代からの人生を前向きに過ごすためのヒント」。

これまでは気づかないうちにたくさんの物を買っていたという中道あんさん。物欲が薄くなってきた今、経験にお金を使うようになり、それによってさまざまな幸せを感じるように。

【前回】 お金、健康、人間関係...50代が抱える「将来への不安」。私なりの「解消法」は

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先の冬から、月に一度、ステンドグラスの教室に通っています。

5カ月通って、先日やっと素敵なテーブルランプを完成させました。

完成したランプを自分の部屋に飾ってみると、とても満たされた気持ちになります。

自分で創った灯りに癒されるなんて幸せです。

私たちは、往々にして物を買って幸福度を高めようとします。

ご褒美のケーキ、新作のワンピース、念願のハイブランドバッグ...。

お金さえあれば、もっと欲しいものはあるのではないでしょうか。

ただ、ご褒美のケーキも1度目はとても嬉しかったけれど、2度、3度となれば嬉しさは半減。

そのうちご褒美だったものが普通ランクに落ちて、もっと素敵なご褒美探しをしようとします。

ブランドバッグもそうです。

欲しかったものをゲットした日が最高に幸せで、そのあと使っていても、その喜びを上回る幸福感を感じたことはありません。

物から得る感情は一時的で、だからこそ繰り返し欲しくなるのだと思います。

それには根底に「欠乏」があるからではないでしょうか。

「ない、ない」と思うから、物で満たされようとするのです。

クローゼットが服でパンパンなのに「着る服がない」という悩みはそんな心理と関係があるように思います。

当たり前ですが「ある」と思えば欲しい気持ちは起きてはきません。

かくいう私は、物欲が本当に薄くなってきました。

これまで、自分でも気づかないうちにたくさんの物を買ってきていました。

今となっては、食べる方の欲は旺盛ですが、物に心を奪われることは少なくなりました。

子育て中は時間を家族にとられ、自分の時間がなかった。

だから物に目が行きやすかったのかも。

時間にゆとりができた今、物よりも経験にお金を使うタイミングになったのではと思います。

経験にお金を使える歳になったのかもしれませんね。

経験にお金を使うようになると、それまでになかった人とのつながりが増えていきます。

例えば、私のブログ講座に参加してくれた生徒さんは同じ目的や価値観を持っていることもあって、意気投合しやすいですし、お互いに良い刺激を与え合い、人生観が変わることも。

通っていたステンドグラス教室では会話が弾んで、ひょんなことからボランティア活動をさせていただくようにもなりました。

また、その先で嬉しい出会いもあったりして、幸福度がビュンと上がるという経験をしました。

物というのは、所詮は1つの形でしかありません。

でも経験はどんどん形を変えて、色んな幸せを与えてくれます。

自分の好奇心を満たすような経験は、内面からイキイキと輝いてくるのでアンチエイジングにもなります。

それはひょっとすると、高級クリーム以上の効果を発揮してくれるかもしれません。

子育て中は子どもに色んな経験をさせてあげたいと思っていました。

「私なんて経験したところで何も変わらない」なんて自分を卑下していましたが、今からでも遅くありません。

経験を積めば積むほど成長できますし、幸福度は上がります。

まずは、身近なところでSNSを始めてみたり、興味のあるお稽古ごとの体験教室にいってみたり、スモールステップを踏み出してみてはいかがでしょう。

きっと新たな出会いや発見があると思いますよ。

健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
記事に使用している画像はイメージです。
 

中道あん

「女性の生き方ブログ!50代を 丁寧に生きる、あんさん流」主宰。Ameba公式トップブロガー。20代で結婚、2男1女を授かる。結婚22年で夫と別居。55歳「自分らしく生きたい女性のための発信塾」を起業。4歳になるイングリッシュコッカースパニエルと日々の暮らしを楽しんでいる。著書に『昨日とは違う明日を生きるための 新しい幸せの始め方(KADOKAWA)』『50代、もう一度「ひとり時間」』(三笠書房)がある

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『「誰かのために」を手放して生きる』

(中道あん/自由国民社)

これまで「家族のために」生きてきた自分に、革命を起こしてはみませんか。そろそろ自分を大切にして自由を謳歌していい。50歳からは心の贅肉を落として軽やかに生きよう。


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『昨日とは違う明日を生きるための 新しい幸せの始め方』

(中道あん/KADOKAWA)

15年前の私は、今がこんなに輝いているなんて、想像すらしていなかった。「家族のための私」から、「私のための私」に! Ameba公式トップブロガーによる40代からの人生を新しく構築する 「女性版ライフシフト」のバイブル。


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『50代、もう一度「ひとり時間」』

(中道あん/KADOKAWA)

20代で結婚、2男1女を授かり、主婦として普通に生きてきた。でも50代になると人生の転機が頼まれもしないのに訪れる。夫との別居、母の介護、女性としての身体の変化、子どもたちの成長。そこから見つけた「ひとりの楽しみ」をあますところなく伝え続ける、「あんさん」流のアラフィフライフ。50代からの人生を前向きに過ごすためのヒントが満載。


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